奮戦記
【02.12.10】道路族の跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)がはじまった
またまた族議員の跳梁跋扈がはじまりました。
自民党の道路調査会(会長・古賀誠前幹事長)は、昨日、道路関係四公団民営化推進委員会が出した最終報告にたいして、「容認できない」と真っ向から否定する決議をしたそうです。
その決議は、今後(1)整備計画9342キロの早期実現(2)料金収入は全額、建設資金に充てる(3)地域分割しない、などと提唱しました。
これでは、まったく従来と変わらないではありませんか。 さらに今日は、与党の高速道路建設推進議員連盟(会長・村岡兼造元官房長官)が総会を開き、道路族の意見を集約する予定といいます。
その上で、与党三党の幹事長に対し、道路問題について政府と調整するよう要請するというのです。この議連には、与党議員の8割にあたる333人が加入しているそうです。たいへんな圧力議連です。
小泉首相は、今日の閣議で、道路関係4公団民営化推進委員会が提出した最終報告について、法案作成などの具体化作業を扇国土交通相に指示しました。
しかし、扇国交相は閣議後の記者会見で、「与党とのすり合わせが必要。(国会で成立する)可能性のない法案を出しても仕方がない」と強調したというのです。
これを聞いた首相は首相官邸で記者団に、「国交省案通りなんていくわけない。そこは扇大臣が考えないと。国交相というより、国務大臣という立場でやってもらわないといけない」と述べました。
あきれましたね! 民営化推進委員会でのつかみ合いのようなケンカから、今度は首相官邸と大臣・族議員が入り乱れ、大乱戦の様相を呈してきました。
私は、現在の「高速道路建設計画」については、いったん凍結してムダな建設はきっぱりと中止する、債務を国民負担に押しつけない、そのうえでどうしても必要な国民・住民が望む道路については精査してつくる。――この基本姿勢に立ち返るべきだと思います。
そのさい、ムダな高速道路建設を見直す上で、国民の税金を食い物にする体質を改めなければなりません。特に、ファミリー企業の問題、天下り問題、政治家との癒着問題などをどう解決するかが、いよいよ重要です。
国民の税金を使って仕事をする公共事業受注企業から、当たり前のようにカネをもらい、あくまでもムダな高速道路を推進しようという族議員の跳梁跋扈はみにくい限りです。
鈴木宗男議員の利権構造といったいどこが違うのか、と言いたくなります。このような“ムネオ型政治”こそ、厳しく問われているのではありませんか!!
政官業癒着の構造にきちんとメスを入れることが、いまほど求められているときはないと思います。
.