奮戦記
【02.12.04】名古屋刑務所の調査に参加しました
今日は、日本共産党、民主党、社民党の野党3党の超党派の調査団で、受刑者の死亡事件があった名古屋刑務所の調査に入りました。
日本共産党から参加したのは、井上哲士参議院議員と私の二人です。
民主党は、千葉景子議員(参)、末松義規議員(衆)、前田雄吉議員(衆)。社民党は、福島瑞穂議員(参)、大島令子議員(衆)です。
名古屋刑務所では、今年5月に受刑者が革手錠を締め上げられるなどの暴行を受けて死亡、9月にも全治70日間の大けがをしている他、昨年も保護房収容中の受刑者が腹膜炎で急死しています。つい最近の11月28日にも、50代の男性受刑者が死亡していたこともわかっています。
刑務所というのは外からはうかがい知ることのできない密室です。刑務所側が、受刑者をどのように扱っていたのか、革手錠はどのようなときに使っていたのか、死亡事故が起きた保護房はどうなっているのか、ビデオなどの記録はあるのか、それはどの程度保存しているのか、今回の事件に関する資料は保存されているのかなどなど、つぎつぎと疑問がわいてきます。
これらの質問については、「着任して間もないので分かりません」とか「捜査中なのでいえません」などが繰り返されるだけで、まともな答えがありませんでした。
参議院では明日、法務委員会があるので、調査に参加した参議院議員は口々に明日の質問で取り上げると言っていました。
刑務所内では、カメラ、携帯電話などの持ち込みは禁止というので、写真は撮れませんでした。視察したのは、収容施設、独房作業場、浴場、運動場、独居房運動場などの一般施設、事件の起きた保護房です。
問題の保護房は5つあって、壁は完全に新しく塗られていました。「床には暖房があります」とか、「トイレは水で流すようにしています」「布団は房の外に袋のなかにあります」などと説明されました。
しかし、ここに革手錠(写真)をさせられた受刑者が入れられるのです。手錠をしたままで、どうやってトイレを使うのでしょう。自分で水を流すことも、布団を敷くこともできません。まさに、密室の拷問部屋に転化しやすい構造になっているのです。
重大なのは、刑務官から暴行を受けた受刑者が、施設内での人権侵害の救済をもとめて大臣情願を出しているにもかかわらず、こともあろうに名古屋刑務所ではその手続きをとった受刑者にたいして集団暴行を加えていたということです。
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