奮戦記
【01.08.04】調子に乗りすぎですよ!自民党・山崎幹事長
「処理の対象は大手企業」だって?
自民党の山崎幹事長は、最近、少し調子に乗りすぎではありませんか。NHKのテレビ(7月30日)に出たときも、こんなことをいいました。───「(不良債権最終処理の)対象は大手なんです」。
そんなことはありません。まったく事実に反した発言です。
私は、5月28日に衆議院の予算委員会で、柳沢金融担当大臣に確かめました。柳沢大臣は、大手銀行の処理対象となる不良債権12・7兆円のうち、金額ベースでみると「中小企業が占める割合はおおよそ6割台である」と答弁しているのです。
金額ベースでみれば中小企業が6割台。しかも、件数ベースで見れば99%強が中小企業です。どこからみても中小企業が圧倒的多数ではありませんか。大手銀行の不良債権の処理だけで、20万社から30万社がつぶされるというのが実態です。いまになって、中小企業への影響が少ないかのように描くでたらめな発言は、やめてもらいたいものです。
「構造改革」は「お経みたいなもの」なのか?
もうひとつ、山崎幹事長は「構造改革」についてこんなことも言っているんです。───「何かと聞かれて答えられる人は、一人もいない。一種のお経みたいに『構造改革』『構造改革』と言っていれば人気が上がった」(8月2日の連合主催のセミナーで)。……この発言にも驚きましたね。だいたい国民をバカにしていませんか。
ともかく「改革」という言葉がつけば「期待感」につながるような状況は、もはや過去のものになりつつあります。今日の「朝日新聞」(写真)を見てください。───内閣支持率は急降下。「小泉総理の改革」にたいして「信頼している」のは37%にすぎず、「不安を感じている」という人が、じつに52%にのぼっているのです。
しかも「失業者が増えても不良債権の最終処理を進めることに賛成ですか」という問いに、「反対」が44%「賛成」が40%です。もう「お経」も「おまじない」も効かなくなっているのです。
KSD事件はワイドショーで消えた?
自民党の山崎幹事長はこうも言っています。───「一連のスキャンダル、極めつけはKSD事件だが、そういうものを背負って選挙をやれば大敗を喫すのは必定だったが、総裁選などがワイドショーに取り上げられ、すっかり雰囲気が変わった。非常に好都合だった」
ここには、今度の選挙についての本音が率直に語られています。
───皆さん! だまされてはいけませんよ。