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平和・憲法, その他 (秘密保護法)

2014年06月11日 第186回 通常国会 議院運営委員会 【789】 - 質問

秘密会の常設法案、国政調査権が骨抜きになると批判

 2014年6月11日、秘密保護法施行に向けて国会に「情報監視審査会」を新設する国会法改定案が、衆院議院運営委員会で実質審議入りしました。佐々木憲昭議員は自公提出法案について、戦後初めて国会に秘密会を常設し、憲法62条の保障する国政調査権を制約するもので、「きわめて重大だ」と批判しました。

 佐々木議員は、秘密法の「監視機関」といいながら、政府側の判断で秘密が提供されない仕組みになっていると指摘。提出者の中谷元衆院議員(自民)は「(提供しない理由を説明する)内閣声明が出された時には秘密を提出する必要はない」と認めました。
 佐々木議員は、政府へ資料提出を要求しても与党が理事会で国政調査権の行使を阻んできたのが国会の実態であり、秘密会体制までつくれば「政府を監視する上で無力な国会をさらに無力にする」と批判しました。中谷議員は、国政調査権の行使で内閣声明の提出に至った事例は1954年の1例(議院証言法による)しかないと答弁しました。
 佐々木議員は、議員が国会の外で秘密を漏らせば刑罰に処し、国会質問で公表すれば懲罰を科されることになり、議員の質問・発言の自由を保障する憲法51条も制約すると指摘。国会に秘密体制をつくるのではなく、政府を監視する国政調査の機能を高めることこそ必要だと強調しました。

議事録

○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。
 この法案は、戦後初めて常設の秘密会を国会の中につくるという、極めて重大なものであります。我々は、秘密保護法の廃止を求めておりますし、秘密保護法によってつくられる情報監視審査会にも反対であります。
 具体的にお聞きしたいんですが、情報監視審査会というのは、政府の特定秘密の運用を監視し、運用改善を勧告するとしておりますけれども、問題は、特定秘密を提出させる強制力があるかどうかという点ですね。大臣が安全保障に支障を及ぼすということで拒否したら、提出は強制できない。提出するかどうかというのは、最終的には政府の意思次第。こういうことでよろしいですか。
○中谷(元)議員 まさに、国会というのは国民の代表でございますので、政府の保有している情報や、また情報の運用を監視するという意味においては、非常に大事な意味がございます。
 そこで、今回、特定情報につきまして、情報監視審査会を設置いたしましたが、これの提出については、現行の国会法百四条の枠組みを維持するということにしておりまして、政府から内閣声明が出されたときには、この情報監視審査会においても、特定秘密を提出する必要がないということになります。
 ただし、国権の最高機関である国会に置かれる審査会でありますので、委員の特別な選任方法を採用したり、事務局に適性評価を課したりして、高度な保護措置を講じておりますので、この委員会に対して提出できないような特定秘密についても、提出を受けるものと考えております。
○佐々木(憲)委員 勧告まででありまして、従わなければならぬということにはなっていないということでありますね。ですから、強制力はない。
 法案では、国会の委員会が政府に資料提出を要求して拒否された場合、審査会で政府の拒否理由の適否を審査する、こうなっていますね。
 そもそも、何が秘密かも秘密なわけですよ。それが特定秘密と言われるものですね。委員会から要求された資料が特定秘密に当たるのかどうか、どうしてそれがわかるのか。審査会の審査対象は特定秘密に関するということになっていますが、政府が要求された資料が、それは特定秘密ですとでも言わない限り審査会の審査対象にならない。そういうことになるんじゃありませんか。
○大口議員 佐々木委員にお答えをいたします。
 これは、百四条の二項で、国会の委員会が政府に対して報告または記録の提出を求めたにもかかわらず政府がその求めに応じないときは、その理由を疎明しなければならない、こういうふうに規定されています。
 そしてそれは、特定秘密保護法十条一項の解釈を前提といたしますと、このように提出を求められた報告または記録に特定秘密の情報が含まれる場合には、当然、政府は提出を拒否する理由として特定秘密が含まれることを疎明するものと理解しております。その場合、第三項で、内閣に声明を求めるのか、あるいは、今回手当てをさせていただきました、この情報監視審査会に審査を要請するかのどちらかになるわけでありますけれども、今回は、そういうふうに、情報監視審査会に審査を要請する道を開かせていただいたということでございます。
○佐々木(憲)委員 確認ですが、疎明とか政府声明で、特定秘密が入っているということを必ず言わせる、こういうことなんでしょうか。
○大口議員 はい、そのとおりでございます。
○佐々木(憲)委員 秘密会で開示された特定秘密について、知り得た議員が国会の外で漏らすと秘密保護法で刑罰の対象となる。刑罰に処せられる。国会の中で、委員会質問でそれを公表した、こういう場合は、懲罰委員会に付して懲罰の対象にして、最高は国会を除名するという処分までできる。そういう仕組みになっている。
 これは、間違いありませんか。
○中谷(元)議員 はい、間違いございません。
○佐々木(憲)委員 憲法五十一条で、議員は、国会内の質問、発言について責任を問われないということで、議員の院内での発言の自由を保障しているわけですね。そうなると、この法案は、これを二重三重に制約する、そういうことにならざるを得ない。これは極めて重大だと思います。
 そもそも、国会法百四条あるいは議院証言法は、国会の資料提出要求に対して、政府、行政機関の提出義務を明示しているわけです。これは、憲法六十二条の保障する国政調査権に基づくものです。
 政府が提出を拒否できるのは国家の重大な利益に悪影響を及ぼす旨の内閣声明を出したときだけで、これまで衆議院でそういう事例はありましたか。
○中谷(元)議員 ございません。
○佐々木(憲)委員 ないという状況ですね。
 国会が特定秘密を要求して政府が拒否した場合というけれども、そもそも、国会の委員会が資料要求をすることを、多数を占めている与党はなかなかうんと言わないわけですよ。
 例えば、日米安保に関するさまざまな取り決め、合同委員会議事録などを議員が要求しても、理事会で与党が抵抗して、だめだ、こう言うわけです。その上、このような秘密体制をつくると、ハードルの上にさらにハードルを重ねて、これはもう、情報がなかなか出ないということになってしまうんじゃありませんか。
○大口議員 情報監視審査会は、当然、議院の過半数によって、見識の高い方々によって構成される。議長、副議長も発言し、また、特定秘密を見ることができる。
 さらに、委員長、常任委員長あるいは特別委員長、あるいは参議院の場合ですと調査会の会長、常任委員会の委員長は野党の方もいらっしゃるわけですし、特別委員会の委員長も野党の方がいらっしゃる。そういうことでありますので、要請を求めた委員会は、もし委員長が野党ですと、野党対与党は二対一になります。
 そういうことで、ここではしっかり立法府として行政府を監視していくんだ、こういうことが情報監視審査会を設置した目的でございますので、それにのっとった形でしっかりこれはやっていく。
 百四条の三項で、内閣の声明を求める、これも重要なことでありますが、そうではなくて、情報監視審査会に審査を要請する、こういう道を開いたということを御理解いただきたいと思います。
○佐々木(憲)委員 審査会にのせたとしても、政府が拒否したらそれはもう出てこないし、大体、国会の側が、特定秘密にかかわる、あるいは日米安保の中心部分にかかわる情報を出せなんといったことは、答弁があったように、今まで一度もないわけですよ、内閣声明を出すような事態というのは。国会が、そういう意味では無力であると言わざるを得ないですね、情報公開については。
 その上にさらにこういうものをつくれば、無力の上にさらに無力を重ねることになると言わざるを得ないですよ。
 国会がやるべきことは、こういう機関をつくるのではなくて、やはり、政府に対して、国民の知る権利を保障して、要求したものをしっかり出させる、あるいは追っていく、要求していく、こういう機能を高めることこそ重要であって、何か国会議員が処罰の対象になるようなことをどんどんふやしていく、こんなやり方は、我々は認めるわけにいきません。
 まだいろいろありますが、時間が参りました。あしたまたやらせていただきます。
○逢沢委員長 簡潔にお願いします。
○中谷(元)議員 一点だけ。
 先ほど、国会法に基づいて要求されたときに出したことがあるかということで、ございませんと申し上げましたが、別の、議院証言法の要求に基づいた場合におきまして、昭和二十九年に、決算委員会の要求に対して、証人の証言が国家の重大な利益に悪影響を及ぼす旨の内閣声明が出された例が一件ございました。
○佐々木(憲)委員 たった一件ですよね。それは知っております。だからだめだと言っているわけです。
 終わります。

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