アドレス(URL)を変更していますのでブックマークされている方は変更してください。
<< ホームへ戻る

その他 (同意人事)

2013年11月01日 第185回 臨時国会 議院運営委員会≪聴聞会≫ 【747】 - 質問

議運委員会で検査官候補にに対して質問

 2013年11月1日、議院運営委員会は、内閣から内示があった検査官候補の河戸光彦(かわとてるひこ)・会計検査院長から、所信を聴取し、質疑を行いました。
 佐々木憲昭議員が質問に立ちました。

 河戸氏は、11月8日の衆院本会議で、全会一致により、同意することに決しました。

議事録

○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。
 会計検査院は、言うまでもなく、憲法第90条、会計検査院法でも明らかなように、何よりも、内閣からの独立性を保持して、国の決算初め全ての行政機関に対して、タブーなく検査のメスを入れるという権限がございます。
 今、国民は、行政に対して非常に厳しい目を向けておりまして、適正なチェックを求めていると思うんです。
 河戸さんは、ことし3月に検査官に就任をされて、8カ月職務を遂行されてこられました。その実績を踏まえて、会計検査院の役割について、現段階でどのような認識をお持ちか、お聞かせをいただきたいと思います。
○河戸参考人 厳しい財政事情にありまして、国民の税金や将来負担等により行われている政策がその目的を十分に達成しているか、経済的、効率的に業務が行われているかなどについて、政府は国民に対する説明責任の履行の徹底を強く求められていると認識しております。
 そして、内閣から独立して国、独立行政法人等の会計経理について正確性、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から検査を行う会計検査院の役割は一層重要なものになってきており、会計検査機能に対する国民の期待も大きくなっていると考えております。
 このような国民の期待に応えて厳正な検査を果たせるよう、会計検査院は内閣に対して独立の地位を有する憲法上の機関になっていることを考えますと、その負託に十分応えていかなければならないという使命感を持っているところでございます。
○佐々木(憲)委員 会計検査院は会計検査院法で大きな権限を与えられておりますが、よく指摘されるのは、会計検査院は重要性の概念が乏しいとか、あるいは、数百万円の小さな支出にかなり着目をする反面、数千億円の大きな支出は余り見ないのではないかとか、こういう指摘もあります。また、検査方針は国民的視点から本当に行われているのかどうか、そういう批判もございます。こういう指摘にどうお答えになるか。
 関連して、検査院長に就任されてからこの八カ月間で、金額で一番大きな案件は何だったでしょうか。それにどう対処されましたでしょうか。紹介をしていただきたいと思います。
○河戸参考人 会計検査院法の中に、会計検査の観点というものがございます。それは、正確性、合規性、経済性、効率性、有効性という観点でございます。
 小さな、細かいところの指摘ということでございますが、一方で、我々公務員が小さな会計法規を逸脱していいかというと、そうではございません。したがって、我々は、やはり、基本的な会計経理がきちんと行われている、それが国民の信頼をつないでいるものだと考えておりますので、そういった面の検査は、これからも小さくならないと考えているところでございます。
 他方で、先ほど御指摘のように、大きな指摘をしていないではないかという御批判でございますが、私ども、近年、先ほどの観点から申しますと、経済性、効率性、有効性という観点からの指摘をかなり多くやってきているつもりではございます。その中には、政策について議論できるような指摘もございます。
 会計検査院法の中に、先ほど紹介しましたけれども、第36条という規定がございまして、検査の結果、制度とか法律とかそういったものに問題があるというときは、私どもの権限の中に、意見を表示したり処置を要求したりする権限がございます。そういった形で是正を求めるとか、あるいは、最近、政策評価等で費用便益分析というものも行われるようになってきておりますので、そういった尺度を使いながら、有効性についての検査もしっかり行ってきているところでございます。
 金額は、合規性とかそういった観点からの検査を行えば、どうしても、個別の会計経理についての指摘でございますので、大きな金額にはなりません。
 一方で、政策について問題があるということになれば金額は出てくるということになりますが、金額の多寡が評価の基準になっているとは考えていないところでございます。
○佐々木(憲)委員 振り返ってみますと、官製談合とか天下りとの関係で、企業との癒着だとかいろいろな事案がありました。ところが、会計検査院としてこれらの問題を指摘したというのは、余りなかったのではないかと思うんですね。
 あるいは、大型公共事業でいいますと、ダム、港、空港、いろいろありますけれども、これらの無駄だという指摘も、余り記憶にないと思うんですが、国の政策については、一旦決まったものについては余り物を言わないというような立場で行われているのか。
 先ほどのお話ですと、政策や法律の変更も求めることはあり得るということですので、やはりそういう点で、もっと積極的に予算の効率的な使い方について問題点を指摘していく、独立した機関としての機能を十分に発揮していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○河戸参考人 先ほど若干申し上げましたけれども、私ども、会計検査院に与えられた権限の中で、そういった有効性等の検査あるいは事業自体の評価、こういったものも行えることになっておりますので、そういった面では、従来から積極的に取り組んできたところでございます。
 もう一点、談合等につきまして、会計経理の中でそういった問題が出てくる可能性はございますけれども、私どもの検査は会計経理の適正性を見るということでございますので、談合自体を摘発するような仕事の仕方はしていないところを御理解いただければと思っております。
○佐々木(憲)委員 以上で終わります。

Share (facebook)

このページの先頭にもどる