2011年10月20日 第179回 臨時国会 議院運営委員会 【633】 - 発言
議院運営委員会で憲法審査会始動に反対する意見表明
2011年10月20日、第179臨時国会が召集され、衆院本会議では、改憲原案を発議・審議する憲法審査会の委員選任を行いました。
佐々木憲昭議員は、本会議に先立つ衆院議院運営委員会で、委員選任を本会議の議題とすることに反対し、反対討論を行いました。委員選任には、社民党も反対しました。
議事録
○佐々木(憲)委員 憲法審査会委員選任を本会議の議題とすることに反対であります。
もともと、2007年の国民投票法、改憲手続法は、自民、公明による不当な強行採決で成立したものであります。審議も不十分なまま数の力で押し切ったことは、憲政史上に重大な汚点を残しました。これに多くの国民と、民主党、共産党、社民党など野党がこぞって抗議したため、憲法審査会は実質的なスタートを切ることができなかったのであります。
また、安倍内閣は、憲法改正をマニフェストのトップに掲げて2007年の参議院選挙に臨みましたが、国民からノーの審判を突きつけられ、歴史的大敗を喫したのであります。既に国民の意思は明白であります。
東日本大震災から7カ月がたち、被災者が懸命に復旧に取り組んでいるにもかかわらず、国の政治がまともにこたえていません。
今、国民が求めているのは、憲法を変えることではありません。日本国憲法を震災からの復旧復興に生かすことであります。憲法25条の生存権、13条の幸福追求権などの精神に立ち、二重ローンの解消、医療・福祉機関の再建などに取り組むことであります。福島原発事故について、国、東電が線引きをすることなく被害の全面的な補償をすることも、憲法の精神からいって当然のことであります。
野田総理は、9月15日の参議院本会議で、憲法を遵守し、現行憲法下で最善を尽くす、震災復旧復興など喫緊の課題が山積しており、憲法改正が最優先課題とは考えていないと答えております。これは、現状を見れば当然のことです。
今こそ、大震災からの復旧復興に全力を挙げるときであります。憲法審査会の委員を選任し、審査会を動かす必要は全くありません。
以上で意見表明といたします。