財政(予算・公共事業), 金権・腐敗政治 (鈴木宗男議員疑惑, 予算案, 不信任案)
2002年03月06日 第154回 通常国会 本会議 【161】 - 討論
津島予算委員長解任決議案への賛成討論
2002年3月6日、野党4党は、採決を強行しようとする津島予算委員長に対する解任決議案を提出したため、予算委員会は午前中は開かれませんでした。
14時から開かれた本会議で予算委員長の解任決議案が上程され、佐々木憲昭議員は、日本共産党を代表して賛成討論をおこないました。決議案は与党によって、否決されました。
その後、予算委員会が開かれ小泉総理出席のもとで質疑が行われ、佐々木憲昭議員が質問しました。
議事録
○佐々木憲昭君 私は、日本共産党を代表して、予算委員長津島雄二君解任決議案に賛成の討論を行います。(拍手)
最初に強調したいことは、税金の私物化、援助の私物化、利権疑惑が次々に明るみに出ていることであります。予算執行に直接かかわるこれらの疑惑を解明せずして、予算案の採決などどうして認めることができるでしょうか。
ムネオハウス、ムネ電は言うに及ばず、昨日の午後の審議だけでも疑惑噴出という状況ではありませんか。鈴木宗男議員が、自民党候補落選の報復として、北海道の農地整備事業の予算を凍結させる圧力をかけていたという重大な疑惑が、政府内部の文書の裏づけをもって新たに示されました。疑惑は外務省を超えて広がっております。扇国土交通大臣は、来週火曜日までに調査し、結果を報告したいと約束しました。
北方四島人道支援事業で、支援委員会が、消費税の支払いが不要であることを承知しながら、2億6千万円も受注業者に支払っていたという信じられない事態も明るみに出されたわけであります。小泉総理は、よく調査すると答弁されました。色丹島診療所建設に至る疑惑についても、首相は、よく調査すると答えました。タンザニアへの資金送付問題の疑惑でも、川口外相は、資料の提出について検討すると約束しました。調査するのオンパレードではありませんか。
こうした調査結果を受けて疑惑解明を徹底することこそ、国民の期待にこたえる予算審議にほかなりません。ところが、津島委員長は、野党が求める審議継続の当然の要求を無視し、疑惑解明にふたをしようとする与党に加担して、強引に審議の幕引きをしようとしているわけであります。
津島委員長は、疑惑解明に欠かせない鈴木宗男議員の証人喚問問題でも、外務省の調査報告を見てからとずるずる回答を引き延ばす与党にくみし、与党単独の分科会開催を強行したのであります。津島委員長、あなたはそれほどまでに鈴木宗男氏の疑惑にふたをしたいのですか。公平性を投げ捨てて、国民の期待を裏切るこの言語道断の委員会運営を断じて認めるわけにはいかないのであります。(拍手)
津島委員長による公平性を損なう委員会運営は再三にわたっており、この点からも絶対に見過ごすことができないのであります。第二次補正予算審議の際、野党議員の質問権まで侵害するという目に余る委員会運営ゆえに、津島委員長は野党理事、オブザーバーに対し陳謝したのであります。その態度はその場しのぎのものだったのでしょうか。陳謝を受けた当事者として怒りを禁じ得ないのであります。
良識ある議会人であるならば本決議案に賛同するのは当然であるということを強く申し述べて、賛成討論を終わるものであります。(拍手)