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税制(庶民増税・徴税), 財政(予算・公共事業) (予算案)

2004年03月05日 第159回 通常国会 予算委員会 【231】 - 討論

2004年度予算案、景気回復と国民生活防衛のための予算の拡充を求め反対討論

 2004年3月5日の予算委員会で、2004年度予算3案が採決され、日本共産党、民主党、社民党が反対するなか、自民党、公明党の与党の賛成多数で可決されました。

 採決に先立ち、佐々木憲昭議員が、日本共産党を代表して反対討論に立ちました。

議事録

○佐々木(憲)委員 私は日本共産党を代表して平成16年度予算3案に対して反対、わが党提出の編成替えを求めるの動議に賛成の立場から討論を行います。

 反対理由の第1は、本予算案が、年金保険料の引き上げや庶民増税など、今後10数年にわたる国民負担増のレールを敷く文字通り“連続負担増予算”となっていることであります。すでに小泉内閣誕生以来、同内閣が決定した国民への負担は4兆円にもなっております。加えて、年金保険料の引き上げをはじめ、生活保護の給付削減、高齢者への増税など毎年1兆円前後の負担増が追加されるのであります。年金保険料にいたっては、国会審議抜きで改定できる「自動引き上げ」の仕組みを導入し、今後14年間にわたる連続的な引き上げが計画されております。
 地方自治体への「1兆円補助金削減」も、義務教育や公立保育所などの国の義務的負担を削減するもので、地方自治体と住民にツケを回し、住民サービスの低下をもたらすものであります。小泉首相の任期が終わる2006年度までの3年間をとってみても新たな負担増は3兆円、合わせると7兆円にも及ぶ負担が押し付けられるものです。

 第2は、大企業奉仕や公共事業の浪費の仕組みは温存され、一方で、国債の新規発行は2年連続史上最高となるなど、財政破たんをますます進行させるものとなっていることであります。
 公共事業の浪費、天下り官僚とファミリー企業との癒着など、自民党政治の財政の歪みが集中的にあらわれている道路公団問題にも、抜本的改革のメスが入れられておりません。そればかりか、5.7兆円にも及ぶ道路特定財源を温存し、「新直轄方式」によるムダな高速道路建設をさらに推進しようとしているのであります。巨額の債務のツケを国民に回すことは明らかであります。
 国債の新規発行は、36兆5900億円。当初予算としては史上最高のものです。国・地方の長期債務は、合計719兆円、国民一人当たり560万円以上もの借金を背負わされるのであります。

 第3は、イラク戦争の「大義」や自衛隊派兵の前提が明白に崩れたにもかかわらず、米英の占領政策への支援を中心とした「イラク復興支援」経費、自衛隊派兵に要する経費を組んでいることであります。(当委員会の)公聴会において公述人の方からも支援経費の「受け皿がない」との意見陳述が行われたように、米英の侵略戦争とイラク支配に加担する「復興支援」経費は削除すべきであります。さらに重大なのは、アメリカの軍事戦略に日本を組み込む「弾道ミサイル防衛(BMD)システム」を整備するための予算を、本格的に盛り込んでいることであります。このような憲法9条の改悪につながる予算は、断じて認めるわけには参りません。
 いま求められているのは、社会保障、雇用・中小企業対策など、景気回復と国民生活防衛のための予算の拡充であります。このことを強く主張して、私の反対討論を終わります。

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