金融(銀行・保険・証券), その他 (同意人事)
2008年04月09日 第169回 通常国会 議院運営委員会 【452】 - 発言
日銀の総裁・副総裁人事について意見表明
2008年4月9日、前日の議院運営委員会での候補への質疑を受け、衆参両院の本会議で、政府が提示した日銀の正副総裁人事案について採決がおこなわれました。
白川方明副総裁の総裁昇格については、両院で日本共産党以外の与野党の賛成多数で同意されました。
しかし後任の副総裁に、前財務省財務官の渡辺博史・一橋大大学院教授を充てる人事案は、参院で民主党、日本共産党、社民党の野党の反対多数で不同意となりました。
9日の衆議院議院運営委員会で、佐々木議員は、人事案についての見解を表明しました。
議事録
○佐々木(憲)委員 日銀同意人事について意見を述べます。
まず、白川方明日銀総裁候補についてであります。
最初に提示された3月7日の白川日銀副総裁任命案に対して、私たちは、この間日銀が実施してきた超低金利、量的緩和という異常な金融政策などについて明確な批判的見地をとっているとは見えないとの理由で、賛成しがたいという態度をとりました。
今回、総裁候補として提示されても、我が党の態度を変える理由がありませんので、不同意といたします。
次に、渡辺博史副総裁候補についてです。
私は、8日の聴聞会で、バブルを引き起こした低金利政策についての評価を聞きました。渡辺氏は、とめた時期について疑問は呈したものの、当時の金利政策に批判的態度は示しませんでした。また、90年代後半の銀行への多額の税金投入について、当時の政府の判断を必要であったと評価し、住専処理の後遺症から投入の時期がおくれたことを反省していると述べる一方で、税金投入、不良債権処理がもたらした国民への被害についての反省的発言はありませんでした。
また、国際局長、財務官時代に、対米追随下で大量のドル買い介入政策を進め、外貨準備を積み上げた結果、巨額の評価損を出したことも指摘しなければなりません。
渡辺氏は、従来の政府、財務省の政策の枠を超える発言が見当たらず、この間日銀が実施してきた異常な金融政策などについて明確な批判的態度をとっているとは見えないことから、日銀副総裁の任命に対し不同意とさせていただきます。
以上です。