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その他 (規制緩和)

2005年07月19日 第162回 通常国会 財務金融委員会 【319】 - 質問

中小酒販小売業者を守る緊急措置を一年延長 全会派の賛成で可決

 2005年7月19日、財務金融委員会において、緊急調整地域における酒類小売業免許の付与を制限する緊急措置を一年延長する法案が、全会派の賛成で可決しました。

 現在、酒類小売業免許は政府の規制緩和政策により自由化され、コンビニや宅配ピザ店などでも酒が販売されるようになりました。
 今回延長される緊急措置は、急速な酒小売店の増加で町の酒屋さんが倒産・廃業の危機に追い込まれていることから、一定の条件をみたした地域においては免許の付与を制限するものです。
 佐々木議員は、緊急措置の延長においては指定された地域の延長だけではなく新たな申請も受け付ける必要があると指摘し、延長措置について広範な酒屋さん伝える効果的な広報活動を求めました。
 田野瀬財務副大臣は「混乱が生じることがないよう、税務署の説明会や広報を通じて徹底していきたい」と約束しました。

議事録

○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭です。
 町の中から酒屋さんが消えるというのは、地域社会の人のつながりが崩れるというようなことで、私たちは規制緩和そのものに反対をしてまいりました。
 今度の法案は、時限立法で、緊急調整地域における酒類小売業免許の付与を制限する緊急措置を1年延長し、地域の酒屋さんを守ろうというものでありますので、基本的には賛成です。
 事実の確認をしたいんですが、これまで緊急措置によって全国何地域のうち何地域が指定されたか、数字をまず確認したいと思います。
○岡本政府参考人(国税庁長官官房審議官) お答えいたします。
 全国3,383地域のうち、平成15免許年度の緊急調整地域は922地域でございました。これは全地域の27・3%に当たります。
 また、平成16免許年度の緊急調整地域は1,274地域でありまして、これは全地域の37・7%となっております。
○佐々木(憲)委員 一定の範囲が対象になり、また一定の保護措置というか、そういうものがとられた。
 谷垣大臣にお伺いしますけれども、こういう措置によってどの程度の効果が上がったと認識をされているか、基本的な認識をお聞きしたいと思います。
○谷垣財務大臣 実は私の本家も小売酒販をやっておりまして、これができるまではかなり苦労をして、まあ現在も苦労していると思いますが、やはり、地域地域に根づいた小売酒販が、その土地に根づいてやっていくためには、私はかなり効果があったのではないかなと考えております。
○佐々木(憲)委員 これをさらに1年延長するわけですけれども、問題は、この延長された事実を広範な酒屋さんにどういうふうに伝えるか。広報、伝達、これが効果的に行われるかどうかがもう一つ大事だと思いますが、その点はどのように考えておられますか。
○田野瀬財務副大臣 私からお答え申し上げたいと思うんですが、繰り返しになるかもわかりませんが、この緊急措置法について、今回の改正法案が成立し、延長措置が実施されることとなった場合には、本年9月1日から来年の8月31日までの新免許年度において、現在緊急調整地域に指定されております1,274の地域について、引き続きその指定の効力が持続することとなります。御案内のとおりでございます。
 財務省といたしましては、こういった緊急調整地域の指定の延長に伴って、混乱が生じることのないように、各国税局及び税務署を通じて、免許申請者の方々を初め関係各方面に対する説明会及びいろいろな広報でもって十分に広報活動をしてまいりたい、こんなふうに考えている次第でございます。
○佐々木(憲)委員 これは、指定された地域の単純な延長だけではなくて、新たな申請も当然受け付ける必要があると思いますが、その点はどのようになっていますでしょうか。
○岡本政府参考人(国税庁長官官房審議官) お答えいたします。
 免許の申請を受け付けるに当たりましては、我々は一般酒類小売業免許申請の手引というパンフレットをつくっておりますけれども、こうしたものを作成、配付するなどによりまして、申請者にとって免許の要件がわかりやすいようにまず周知をしていくということでございます。
 それから、審査開始後2カ月以内を目途に免許の処理をしていこうということで、迅速に対応することといたしております。
 また、仮に指定地域に当たっているような場合で免許申請の問い合わせがあったような場合には、この緊急措置法の趣旨を十分に御説明し、御理解をいただいて、免許の付与ができないということを御理解いただくようにいたしております。
○佐々木(憲)委員 谷垣大臣、本来、この規制緩和というものを急激にやりますと、いわば弱肉強食、強い者がどんどん利益を上げるけれども中小の酒屋さんがばたばたつぶれる、こういうことになりかねないわけでありまして、私は、基本的には、大手を規制するということは必要ではあるけれども、中小企業を倒産に追い込むようなやり方は正しくないというふうに思っております。
 そういう点で、1年延長というのはこれはこれで結構ですけれども、やはり、日本の中小企業、中小の酒販小売業者を守るという立場から考えて、規制緩和路線といいますかその基本的な考え方について、このままでいいのかどうかということももう一度考えていく必要があるのではないかというふうに思っております。この点についての大臣の基本的な見解を最後にお聞きしたいと思います。
○谷垣財務大臣 酒類小売業者における需給調整要件につきましては、消費者の利便というものも考えなきゃいかぬ、こういう観点から、平成10年3月に規制緩和推進3カ年計画というのが閣議決定されましたけれども、それに基づいて段階的に行ってきたわけでございます。
 一方で、先ほども御議論になりました、未成年者の飲酒防止とかあるいは公正取引の確保といったような社会的要請も、きちっと対応していく必要があるということだと私どもも思っておりまして、これは、関係各省とも連絡しながら、いろいろな施策を進めていかなければならないと思っております。
 この分野の規制のあり方については、酒の小売を取り巻く社会や経済環境に加えまして、また、アルコール、酒の持っている特性とか消費者のニーズとか、いろいろな他の商品と違う特性がございますので、その辺を十分に見きわめながらやってまいりたいと思っております。
 また、委員は、中小企業を守るという観点からという御発言がございました。これに関しましては、私ども、酒ローンというようなものを低利融資制度としてつくっておりますので、こういう酒ローンの活用を呼びかけるとか、あるいは経営改善計画に即した実践的な研修会を実施するといったようなことをやっておりまして、こういう側面からも、酒の小売に対する対策というものをこれからもやっていきたいというふうに考えているところでございます。
○佐々木(憲)委員 この社会的規制の問題、未成年者への販売というのは私も何度か取り上げましたけれども、コンビニで未成年者が未成年に酒を売っているというような状況が間々見られるというようなことも指摘をしたこともございますが、やはり厳密にきちっとした指導が必要であるというふうに思います。それから、中小企業を守るという点でいいますと、単にローンということになりますと、展望があればローンが有効ですけれども、しかし、展望がないのにお金を借りてもなかなか返せないということがあります。
 そういう意味で、基本的には、規制緩和という考え方そのものをもう一度考え直して、本当に中小企業を育成、発展させる、そういう立場に立つべきだという点を最後に申し上げまして、時間が参りましたので、質問を終わらせていただきます。

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