憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【07.12.23】石油は戦争でなく国民に民報
「愛知民報」『ともに歩む』
2007年12月23日
自民、公明の与党は14日の衆院本会議で、来年1月15日までの国会会期再延長を強行しました。
会期の再延長は、自衛隊をインド洋に再派兵する新テロ特措法案を、何が何でも成立させようとするものであり、断じて認められません。
政府は給油活動をやめれば、日本の国際貢献が問われると繰り返してきましたが、とんでもありません。新テロ特措法案は米軍などによる報復戦争・掃討作戦に燃料を補給し、支援するものです。対アフガン任務を兼ねていれば、イラク空爆を行う米艦船にも給油できるのです。
さらに重要な問題は、新テロ特措法案がアフガニスタンの和平の探求に逆行するものだということです。テロに対し報復戦争で対応してきたことが、新たな憎しみと暴力を生み、アフガン情勢の泥沼化をつくりだしたことは、この6年間で明らかとなりました。
カルザイ政権自身が「平和と和解のプロセス」を探求し、テロリストではないタリバンを含む反政府勢力との政治的対話の道を模索しています。アフガン国会は、和平をすすめるために米軍などによる軍事掃討作戦の中止を求める決議を採択しました。
いま日本がなすべきことは、こうしたアフガンの和平を促進する外交努力です。
国民は石油などの生活物資の値上がりに直撃され、高齢者からは寒さに耐え、灯油を節約している怒りの声が聞こえてきます。「石油は、米軍にタダで供給するより国民にこそ給油すべきだ」――この声に耳を傾けるべきです。