国会での活動
【政治経済キーワード】欠陥パソコン
2003年7月4日
日立の発煙事故、富士通のハードディスク不良、NECの本体温度の異常上昇など、パソコンの不具合があいついで表面化しています。こうしたなか、内外のパソコンメーカーで組織する「電子情報技術産業協会(JEITA)」が5月21日、欠陥パソコンの情報開示のあり方を定めた「ガイドライン」を発表しました。しかし、その内容は、対象機種、発生状況、規模、原因などは非公開にし、情報開示も極力おさえるものとなっています。
「ガイドライン」は、「重要障害」のうち、爆発、発火などユーザーの生命・身体に危害を与えるものを「欠陥」、機能や性能の低下などを「不具合」と分類しています。個別メーカーが「重要障害」を確認し同協会に報告しだい、「共通重要障害対応専門委員会」を立ち上げトラブルの検討を始めます。メーカーが問題にしたくない場合は、「重要傷害」にはなりません。同専門委員会のメンバーは各メーカーによって構成され、情報開示もメーカーの意向次第です。
経済産業省は、これまでにパソコンの欠陥をめぐって、どれだけ苦情がよせられているのか、その中で重要障害がどれだけなのか、メーカーの対応はどうだったのか、全く調査をしていません。欠陥パソコンは、情報の消失や財産の損失という重大な影響をもたらすものです。メーカー任せではなく、行政や第三者機関がきちんとチェックできる体制をつくる必要があります。