奮戦記
【14.06.19】議運委で選挙制度・第三者機関設置に反対
今日の衆院議運委員会で、選挙制度に関する第三者機関設置について、反対の立場から意見表明を行いました。その内容は、以下の通りです。
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選挙制度に関する第三者機関設置について発言します。
言うまでもなく、選挙制度は民主主義の根幹であり、国民・有権者の参政権にかかわる問題です。当然、全党が参加して議論すべきであり、実際、これまでの実務者協議は、全党参加のもとで2011年10月から29回にわたって行われてきました。
ところが今年に入り、一部の党が「第三者機関」の設置を突然提起し、日本共産党や社民党が反対しているにもかかわらず、全党の協議を打ち切り、いま、この議運委員会で議決しようとしているのであります。このことに強く抗議するものです。
実務者協議で全党が唯一合意したのは、昨年6月の「確認事項」です。そこでは「よりよい選挙制度を構築する観点から、現行並立制の功罪を広く評価・検証し、抜本的な見直しについて、各党間の協議を再開し、結論を得る」としていたのであります。
その検証作業をなぜ行わないのでしょうか。それを一度もせず「第三者機関」に“丸投げ”するのは、政党と国会の責任放棄ではないでしょうか。
諮問内容のベースとなった野党5党案は、現行の選挙制度を維持したうえで定数削減をおこなう、というものでした。これは、全党合意の内容と違います。
現行の小選挙区制が民意を反映しない制度であることは、過去6回の選挙で明らかであり、実務者協議の中で、自民も民主も含め全党が「現行制度では民意と歪みがでる」との認識で一致していたのです。したがって「現行並立制の功罪」を「評価・検証」なしに、議論は進まないではありませんか。
定数削減について言えば、民主党などが、消費税増税で国民に痛みを押し付け“国会議員も身を切る”といって持ち出してきたものであります。消費税と定数削減を結びつけること自体、無茶な話です。
議員は、国民の意見を議会に反映させるパイプです。その議員を削減することは、民意を切り捨て、国会の政府監視機能を低下させることにつながります。
実務者協議でも、「議員定数はどうあるべきか」は、まともに議論されたことがありません。他党からも「議論が不十分だ」と指摘がありました。
そもそも、日本の衆院議員数は人口比でみると、歴史的にみれば最も少なく、国際的にみても、ヨーロッパ諸国の2分の1から3分の1にすぎません。
いま必要なのは、定数削減ではありません。小選挙区制を廃止し、多様な民意を正確に議席に反映する選挙制度に改革することであります。この原点に立ち戻ることを強く求めて発言とします。