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奮戦記

【11.10.22】選挙制度改革で何が問われているのか

   昨日も、衆議院の選挙制度改革に関する2回目の各党協議会が開かれ、各党が基本的な考え方や改革案を提示しました。

 今回の各党協議の発端となった3月23日の最高裁判決は、「1人別枠方式が違憲」というものでした。
 この判決は、現行の小選挙区比例代表並立制を前提とし、その枠内で、小選挙区の定数配分を各都道府県に「1人別枠」で配分する規定を違憲と判断したものです。
 この指摘自体は当然ですが、そのことで、この小選挙区制がもっている本質的な欠陥が是正されるものではまったくありません。

   小選挙区制が導入されて、これまで5回の総選挙が行われましたが、その欠陥はいよいよ明らかです。
 議席に結びつかない「死票」が、多くの選挙区で過半数を超え、4割台の得票で7割もの議席を占有するなど、比較第1党に有利に民意をゆがめる最悪の反民主主義的な選挙制度であることがはっきりしました。
 各党協議の中で、自民党と民主党以外のほとんどの政党が小選挙区制は政治の劣化を生み、民意を切り捨てるものだと批判しました。
 これに対して、いちばん民意を正確に反映するのが、比例代表制度です。

   逆に、比例代表定数を削減しようとする議論がありますが、比例代表の定数を削減すれば、小選挙区の比重を相対的に高める結果となり、現行制度の本質的欠陥をなおいっそう拡大し、民意を切り捨てるものとなってしまいます。

 選挙は、民主主義の土台ですから、多様な民意を正確に議席に反映する比例代表制を中心とした制度に改めることが、どうしても必要なのです。

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