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奮戦記

【11.04.28】第1次補正予算案の審議入り…日本共産党の穀田氏が質問

   政府は、東日本大震災の復旧対策を盛り込んだ11年度第1次補正予算案を閣議決定し、国会に提出しました。

 予算総額は、4兆153億円で、阪神大震災後の最初の補正予算の4倍の規模となっています。
 被災地の生活支援やライフラインの復旧に重点を置き、仮設住宅の建設、道路・港湾の補修など災害関連公共事業、倒壊家屋などのがれきの処理、自衛隊、消防などの活動経費などが計上されています。
 歳入面では、国債は増発せず、埋蔵金の転用、子ども手当の上積み見送り、高速道路無料化実験の凍結などでまかなうとしています。

   17時から開かれた本会議で、野田財務大臣の財政演説のあと、各党の代表質問が行なわれました。
 日本共産党からは、穀田恵二国対委員長が質問に立ち、以下の点をただしました。

第一は、一刻も待てない避難生活の改善です。
 避難所では、感染症の拡大が危惧され、長引く避難生活のストレスの影響も懸念されています。
 自治体も被災し、その機能の一部を失いながら努力していますが、その自治体にただ「要請」するだけでは、対応しきれないことは明らかです。具体的な避難所を特定し、被災自治体と連携して国が責任をもって課題を解決していくことが必要です。

   被災者に人間らしい生活を保証するためには、避難所から一刻も早く仮設住宅等へ移ることができるようにすることが求められています。

 希望者全員が入れる仮設住宅の建設を大規模かつ早急に進めなくてはなりません。
 そのためには、公有地の提供はもちろん、民間用地の借り上げ、民間住宅の借り上げ、可能な場合は個人の宅地内への建設など、考えられるあらゆる手立てを尽くすことが必要です。

 第二は、被災者の生活再建と地域の再建の問題です。
 復興の土台は被災者の生活再建と地域社会の再建、生活を支える農業や漁業・水産業、中小企業の再建にも国が責任をもって取り組むことを明確にすることが必要です。
 そのすすめ方は、「計画は住民合意で、実施は市町村が主体に、財源は国が責任を持つ」という原則を貫くことです。
 国が上から復興計画を押し付けるやり方はとるべきではありません。

   手元資金として義援金や災害弔慰金、被災者生活再建支援法にもとづく基礎支援金を一刻も早く被災者に届け切ることが必要です。
 また、生活再建をすすめるうえで、被災者生活再建支援制度、個人補償の抜本的拡充がどうしても必要です。

 地域を支える農業、漁業や水産業、中小企業への支援が決定的です。
 被災者が住宅を再建するために、津波で流された住宅のローンをかかえたまま、新たな借金をしなければならないという二重ローンを強いることは絶対にやめなければなりません。
 さらに、生業を再建するため、被災農地をいったん国が買い上げて再生させる、被災漁業者が負担なしで漁船の建造・再建ができるようにする、中小企業に休業補償をおこなう、被災業者の返済不能となった債権を地域金融機関から買い取る仕組みをつくり債務の凍結・免除をおこなうことなどを検討すべきです。

   復興の財源について、消費税の増税を検討することはやめるべきです。

 消費税は被災者にとりわけ重い負担となり、生活再建を妨げ、被災地の産業復興の大きな障害となることは明らかです。復興の財源は、まず今年度予算を抜本的に組み替えて、法人税減税や証券優遇税制の延長をやめること、原発の建設推進予算、不要不急の公共事業、米軍思いやり予算などを中止してつくりだすべきであり、さらに必要な財源は、244兆円に上る大企業の内部留保を活用すべきです。

 第三は、東京電力福島原発事故の問題です。
 今回の原発事故は、「安全神話」にたって必要な対策をとってこなかったために起きたものです。事故が起こってからは、法律で定められたことさえやらずに被害を拡大してきた責任は重大です。
 事故の拡大を防ぎ、一刻も早く事態を収束させること。原発に起因するすべての被害について速やかに補償すること。原発行政を根本的に見直すことです。
 新増設計画は、直ちにやめるべきです。全国54カ所すべての原発の総点検を急ぎ、安全が確保されない原発は直ちに停止するなど、「あってはならない事故」の危険をなくす努力を真摯におこなうことです。
 原発依存から脱却し、自然エネルギーへの計画的な転換を決断すべきです。

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