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奮戦記

【09.05.15】民主党は、民意を反映する比例選挙をさらに縮小するのか

   民主党の代表選挙が行われていますが、二人の候補者は似たりよったりの政策を掲げているようです。

 このなかで、たいへん気になるのは、二人とも「衆議院比例定数80削減」という政策を掲げていることです。
 岡田氏は、代表選挙公約のなかで「国会議員の定数一割削減(衆院は比例区の80議席減)」を主張し、鳩山氏は「『友愛社会』の実現を目指して」のなかで「衆議院の比例定数を80削減する」としています。
 これは、きわめて危険な発想です。
 いま、衆議院の定数は、300議席が小選挙区、180議席がブロックごとの比例代表で選ばれています。

   小選挙区は、1選挙区で1名しか当選せず、2位以下の候補への投票は、いわゆる「死票」となります。

 たとえば小選挙区の場合、2005年の総選挙で得票率47.8%の自民党が議席の7割を占め、日本共産党は7.3%の得票率なのに議席はゼロで、大政党に圧倒的に有利な仕組みとなっています。

 これにたいして、比例代表は得票数に応じて議席数が決まります。
 比例代表は、いまの選挙制度の中では、国民の意思(民意)をもっとも正確に反映している部分です。
 仮に、衆議院480議席のすべてを比例代表制にすると、自民党は得票率38.2%で183議席、日本共産党は7.3%で35議席となります。

   比例を削減するということは、「民意の反映」よりも、小選挙区で当選しそうな2大政党のどちらかを選ぶことを優先することになります。

 これは、「民意」を切り捨てるものであり、民主主義を否定することにつながるものと言わなければなりません。

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