奮戦記
【08.11.14】「減益」というが、日本の大企業はそんなに大変なのか?
大企業の9月期決算が「減益」と発表されるたびに、「大企業の経営が大変なのかもしれない」という雰囲気が、なんとなく広がっています。
しかし、ほんとうに大企業はそんなに大変なのでしょうか。
確かに、利益が減ったことは事実ですが、大企業は損失が出ているわけではありません。
たとえば、東証上場企業のHPをみると、2000年度の決算で20.6兆円の「連結経常利益」をあげていました。
それが、今年の3月期決算では、その倍の40.6兆円となっていたのです。
これ自体、たいへんな儲けぶりです。
来年3月期決算では「減益」が想定されるとはいえ、それでも30兆円もの利益が出ることが予想されています。
2000年度と比べれば、いまの経済危機のもとでも5割程度増えているのです。決して、経営が危うくなるような事態ではありません。
しかも、資本金10億円以上の大企業が内部に貯め込んだ利益=「内部留保」を見ると、2000年度の172兆円から、2007年度の229兆円へ、じつに50兆円以上も増えているのです。
このような実態を踏まえれば、雇用を守りること、下請企業の経営を保護すること、応分の税負担をすることも充分にできるのです。
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