奮戦記
【08.08.24】トヨタ自動車の下請単価切り下げが非正規・外国人雇用を増やしている
トヨタ自動車は、今年の3月期決算でも過去最高の2兆円を超える営業利益を上げています。
しかし、そのウラには、二次、三次の下請企業に対する異常な単価引き下げの押しつけがあります。
私は、2年前(2006年)9月に、トヨタ自動車党産業・雇用実態調査団の団長として、トヨタ自動車とその関連企業の生産現場における雇用実態などの調査をしたことがあります。
トヨタは、2000年から3年で30%のコスト削減、さらに2003年から3年で30%の削減、2006年からはさらに15%の削減を「原価低減運動」(ゲンテイ)と称してすすめてきました。
それを、主として下請単価の引き下げで実現してきたのです。
そのため、下請企業は、単価、数量、納期に至るまで親企業に厳しく管理され、「モノが言えない」状況に追い込まれています。
トヨタ本体では、非正規雇用は2割を占めていますが、下請企業は、4割から5割が非正規雇用です。
単価が切り下げられるたびに、下請企業は元請けから孫請け、さらに三次、四次の下請へと低単価が押しつけられていきます。
トヨタ本体の2兆円の利益は、このような重層的・系統的な下請収奪の結果です。
そしてそれは、派遣など非正規雇用と外国人労働者の雇用を下請企業に広げる結果を招いているのです。
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