奮戦記
【06.06.17】「目的税」にして消費税を7〜8%に引き上げるって?
自民党が、歳出改革プロジェクトチームで検討している2011年度までの歳出削減総額を、11〜13兆円とする方向で最終調整に入ったそうです。――またまた、社会保障関係費の切り捨てをすすめるというのでしょうか。
一方、2011年度のプライマリーバランス(基礎的財政収支)を黒字にするために不足する財源を17兆円と想定しているそうです。
歳出削減額をそこから差し引いた残りを消費税でまかなえば、税率は現行の5%から7〜8%となります。
自民党は、週明けの19日から、チーム役員会で大詰めの協議に入り、26日の政府・与党「財政・経済一体改革会議」で歳出・歳入一体改革案を決定する予定です。
それを、7月上旬に閣議決定する「骨太の方針」に反映させたいとしています。
いよいよ消費税の増税路線に踏み出し始めました。
しかも谷垣財務大臣は、昨日、「消費税を社会保障のための安定的な財源と位置付け、国民への給付に充てることによって国民の理解と納得を得ることが望ましい」と述べました。
社会福祉目的税とするとの考えを初めて表明したものです。
与謝野馨経済財政担当相と柳沢伯夫自民党税制調査会会長も、このような考え方を示しています。
しかし「福祉目的税7%」という構想は、細川総理大臣が深夜の記者会見で提案し、政治的な混乱を招いてつぶれた経緯があります。
これまでも「福祉目的」というかけ声で、消費税を導入・増税したけれども、福祉が豊かになったためしはありません。福祉・介護・年金に必要な予算は、削られる一方ではありませんか。
無駄づかいにメスが入っているのか、法人税や金持ち減税は続けたままで庶民増税だけをすすめるのか、などなど……大いに議論しなければなりません。