奮戦記
【04.06.13】「日の丸・君が代」で内心の自由を侵してはならない
自衛隊の海外派兵、憲法改悪など、最近の動きはきわめて危険です。
東京都でも、教育の場で「日の丸・君が代」の押しつけをめぐって、きわめて異常な事態がすすんでいます。
東京都教育委員会は、卒業式の「君が代」斉唱で生徒が起立しなかったことを理由に多数の教師を「厳重注意」などにしました。
私はほんとうに驚きました。これは、あまりにも強権的です。
昨年10月に出された教育長通達では、式典の際「司会者が国歌斉唱と発声し起立をうながす」など12項目もの指示を出し、従わないと職務命令違反とするというのです。
こんな問答無用のやり方は、あの戦前の暗黒時代に逆行するような異常な光景です。
6月8日の都議会では、起立しなかった処分教員に「長期研修」を検討することさえ表明しました。
都立板橋高校の卒業式で壇上から大声で生徒に起立をせまり、教員処分を主張したのが、なんと民主党の土屋敬之都議だったといいます。
「日の丸・君が代」の強制で、生徒の内心の自由を侵す強制は絶対に認められません。
1999年の国旗・国歌法案の審議で、当時の小渕恵三首相が「児童生徒の内心にまで立ち入って強制しようという趣旨ではない」と答弁しているのです。
11日の文部科学委員会で、河村建夫文科相は、日本共産党の石井郁子議員の質問に対して、こう答えました。
――「歌わなかったり起立しなかったことで不利益をこうむる。心理的な強制力が働くような方法で指導が行われることがあってはならない」。
憲法に保障された内心の自由をしっかり守ることが、いまほど求められているときはありません。