アドレス(URL)を変更していますのでブックマークされている方は変更してください。
<< ホームへ戻る

<参考リンク>佐々木憲昭議員の鈴木宗男氏への証人喚問(大要)

2002年3月11日・予算委員会

佐々木議員 私は2月20日の参考人質疑の際に外務省の内部文書を明らかにして、あなたが「友好の家」、いわゆる「ムネオハウス」の入札に深く関与していた事実を指摘しました。

 その後、外務省の調査報告書では、文書の存在を確認し、深く関与していたことを認めたわけであります。

(注1)
佐々木議員が明らかにした外務省内部文書・「国後島緊急避難所兼宿泊施設(メモ)」(99年5月28日)のこと。この文書は、入札公告の条件について外務省の担当者が鈴木氏に説明した際のやりとりを報告したもの。鈴木氏は、入札参加資格を低いBランクで「根室管内に限定してどうか」と発言していました。この経過について外務省の調査報告書(3月4日)は、鈴木氏が「本案件の入札参加資格に深く関与していた」と結論を出しました。

<受注企業からの献金が急増>

 問題は、この入札参加資格決定過程でありました。しかも、これらの事業を受注した企業からあなたに対する政治献金が増えていることであります。

 例えば渡辺建設工業は、97年の50万円から98年の150万円、99年の250万円と増えております。これは明らかに受注に対する見返りと思われるわけですけれども、それは事実ですね。

鈴木議員 全くそういったこと、私自身、依頼も受けたこともありませんから。同時に私自身が献金をいかほどしてくれというお願いもしておりませんので、ぜひともその点は誤解のないようにしていただきたい、こう思います。

佐々木 前からの付き合いだったとおっしゃっていました。私は、だから問題だと思うんです。献金を受けてきた企業に仕事をつくってやった、そういう関係にあったのではないか。

 具体的に、お聞きをします。

 「ムネオハウス」の竣工式が、99年の10月24日に行われました。その帰りの船の中で、あなたは、地元の作業員がほとんどいなかったことに激怒し、同行した外務省欧亜局職員を怒鳴りつけ、調査を命じたと(外務省報告に)書かれております。

(注2)
「ムネオハウス」の工事は、受注した渡辺建設工業、犬飼工務店から横浜に本社がある「日揮」に丸投げされたため、地元の作業員はほとんどいませんでした。このことに気づいた鈴木氏が激怒し、「同行した(外務省)欧亜局関係者を怒鳴りつけながら、事実関係を徹底的に調べるように命じた」と外務省報告書に書かれています。

 こうしたことから、渡辺建設工業に、その後(注:2000年3月6日)、2374万円の追加支払いが実施されております。

 あなたが激怒した翌日、(1999年)10月25日に渡辺建設工業から、50万円の政治献金が渡されております。また2カ月後の12月21日には、100万円の政治献金が渡されております。明らかに、これらの献金は工事受注へのお礼ではありませんか。

鈴木 帰りの船の中で怒鳴りつけたという話がありますが、私の言葉に問題があれば、これは反省しなければいけないと思いますが、ただ、すべて私が言ったことが、怒鳴りあげたとか怒ったみたいな話になっておりますけれども、この点、あの記録も、私は受け止めた側のやっぱり認識というのが多分に入っていると思っておりますので、この点は、決め付けはぜひともしてほしくないと思います。

 同時に、いま佐々木委員から、その追加工事のあった2千数百万円ですか、これは私はまったくそれはタッチもしてもいなければ、佐々木委員の今のその指摘でわかる話であります。

 同時に、佐々木議員が当委員会に示された、私のこの政治資金報告の過去6年間分ぐらいの資料がここへ出たと思いますが、その中で、私の政治資金団体には、渡辺さんは、毎年、50万、定期的に入っておったと思います。

 そして、自由民主党の方に関しましては、この入金の日にちだとか、あるいはその期日なんかでは差がありますけれども、これも、自由民主党は、自由民主党に対しての、私は、会費といいますか、その年ごとの協力があった、こんなふうに私は認識をしております。

佐々木 質問に直接答えていただけないのは非常に残念です。自民党といっても、それは、あなたの支部でありますからね。

<実績あるのは渡辺建設工業1社のみ>

 次に、いわゆる「ムネオハウス」でありますが、99年5月27日、あなたは、この入札公告に関して、外務省関係者から参加資格について説明を受けた。その際、根室管内に限定してはどうか、根室管内にB以上は何社か、と聞いています。

 そのあと、ただちに支援委員会、外務省が調べたら、根室管内のB以上は1社のみ、渡辺建設工業ということでありました。
 この報告をあなたは外務省から当然受けていますね。

鈴木 佐々木委員の質問の際のメモで、私はあのときのやりとりというものをわかったんですけれども、あのとき佐々木委員の示したメモに、私自身、根室管内に何社あるのかというお尋ねをしました。先方もそのお尋ねにたいしては分からなくて持ちかえったというのが、あのメモの私は詳細でなかったか、こう思うんです。

 それで、そのあと、私は外務省の方が当然説明に来たんだなと、こう思いますが、その説明がいつであったのか、同時に、私は、その説明の際は、外務省が決めたルールといいますか、外務省が決めてきた枠組みで私は了解をしているのではないのかな、こんなふうに認識をしております。

佐々木 質問にたいして、後で回答があったけれども、そのときの回答の中には、渡辺建設工業1社ですと、名前を出すか出さないかは別として、1社ですとそういう回答があったんですね、なかったんですか。

鈴木 そういう個別の業者の名前を、説明を受けたという記憶はございません。
 あと、また、どう思い出しても、個別に何社とかいう中で、次回、あれが、今先生、28日と言いましたけれども、27日なんですね、私のところに来たのが。で、メモが28日のメモなんですよ。

 ですから、その後の経緯については説明はあったかと思いますけれども、個別具体的な企業の説明を私は受けたかとなると、これは思い出すことはできません。

佐々木 肝心なことになると忘れる。非常に問題だ。これぐらいのことは当然覚えているはずなんですね。

 最終的に入札公告は、北海道に本社があって、根室管内で十分な施工実績があるもの、こうなりました。この要件に該当する会社は渡辺建設工業だということは、当然、ご存じですね。

鈴木 まったく、そういった認識をもっておりませんでした。

佐々木 われわれの調査では渡辺建設工業しか、実績のある会社はありません。

 平成7年(1995年)、8年、9年、10年、11年、ずっと調べましたら、5年間36件の官公庁発注実績があります。これ全部ここに資料がありますけれども、この資料によりますと、すべて36件、渡辺建設工業しか根室管内で仕事をしていないんです。

 つまり、北海道内に本社があろうが、根室管内に本社があろうが、根室管内で実績のある会社、公告によって決められた要件に該当するのは渡辺建設工業しかない。

 これは当然、この地域のことをよく知っているあなたは、ご存じだと思うんですけれども、いかがですか。

鈴木 佐々木委員の質問等、参考人招致のときから聞いておりますと、どうもそちらの方向にもっていきたいがゆえの、話でありますけれども、私自身その認識は持っていなかったということ、あと、個別具体的な企業の話はしていないということは調査書のなかでもはっきりしているわけでありますから、ぜひとも、その点は明確にしておきたい。

 先ほど来言っているとおり、私がなぜ根室かというと、領土返還運動の原点であるということ、さらには地元からそういった要請、要望があるということで、私は、根室管内という話であって、個別業者の名前は言っていないということだけは明確にしておきたいと思います。

佐々木 聞いたことにだけ答えてください。

 外務省調査報告書では、「入札参加資格案として同議員に説明し、同議員は、これを了承した。」と書かれています。これは極めて重大なんです。

 根室管内に限定する、根室管内の実績のある会社に限定する。これはつまり、入札資格参加を事実上、あなたが決めたということと同じなんです。そうじゃありませんか。

鈴木 この点、外務省の調査報告書にもありますし、また、委員の先生方も、いわゆる入札参加基準の公告というのが公になっておりますから見ていただきたいと思いますが、私が5月27日、やりとりした通りの結果にはなっておりません。これはきちっと、入札の公募の際、明確でありますから、どうぞ佐々木先生、その点を比較していただきたい。

 27日のやりとりの通りであったかどうかということを見てもらえれば、私は、おのずからはっきりすることではないか、こう思っております。

佐々木 終わります。

このページの先頭にもどる