木島日出夫議員が予算委員会で示した2つの外務省内部文書
日本共産党の木島日出夫議員が21日の衆院予算委員会で示した「国後島緊急避難所兼宿泊施設建設工事に係る日本工営との面談メモ」と「お詫（わ）び」の全文は次のとおりです。
支援委員会事務局の面談メモ
国後島緊急避難所兼宿泊施設建設工事に係る日本工営との面談メモ（その5）
99年11月2日
支援委員会事務局
日時‥平成11年11月2日（火）17：25〜18：00
場所‥支援委員会事務局 会議室
出席者‥（先方）日本工営株式会社 地域計画部 山田部長
（当方）支援委員会事務局 林次長、植原第一事業部長、岩本
（オブザーバー）外務省ロシア支援室 宇山首席事務官
要旨‥昨1日午後以降、先方が更に社内で事実関係を確認した結果、当方を往訪越し、報告・説明したところ、要旨は以下のとおり。
1．事実関係の確認結果
（1）石井が日揮に話を持ち掛けたのは、5月24日であり、アドバイザーとしての参加を持ち掛けた由。
（2）石井が日揮からの「ある人物を紹介したい」との呼び掛けにより、日揮の菊池氏及び箱田氏に同行し釧路を訪れたのは、6月3日である。行き先は鈴木議員事務所であり、宮野秘書を紹介された。そこにはTBIジャパンの小野氏がいて、また、宮野秘書からは渡辺建設の渡辺及び犬飼建設の犬飼の両社長がいて、両社長を紹介された。
（3）4月15日に渡辺前ロシア支援室長からの「入札参加資格は北海道に本社を置くものを念頭にしている」というコメントに対し、石井が最初に作成した入札公告案では「北海道」を「道東」したことについて、本人は記憶にないとのこと。また、最初の公告案については、石井ではなく“モリオカ”が担当していたようで自分の手元にない。また、“モリオカ”は現在タイに出張中である。（右に対し、当方より、その都度議事録を工営側で作成しているので確認は可能であると指摘。）
（4）業者の選定に関し、石井が日揮とJV2社となるであろうとの印象を持ったのは、6月3日に関係者が会合した時点のようである。その他に関係する業者としてはハウス（当方注‥プレハブのこと）メーカーがあり、小松ハウス、ホクリョウ及び西條の3社が考えられたようである。
2．事業費について
（当方より、工営作成の事業積算書について、当初想定したゼネコンのみならず、日揮が早い時期より関係していたことを石井氏が承知していたことから、日揮が加わることで適正な事業費積算よりも水増しされている可能性もあり得る。ついては、工営において提出された事業費積算書を適切な方法で再検証していただきたいと述べたのに対し、）山田部長は、工営としてはどのようにしたら客観的な説明をでき得るか悩ましいが努力する旨述べた（また、当方からは、右については早期に、できれば今週中に途中経過でも連絡願いたい旨のべたところ、先方了承）。
3．その他のやりとり
（1）（当方より、工営内の業務の流れとして、石井氏が承認すれば外部に資料を提出できるのか、あるいは山田部長がすべて目を通した上で外部に提出されるのかと質問したのに対し、）自分と石井では専門分野が異なるため、自分がすべてを理解した上で提出されるとは限らない。但し、手法として要点数字の管理及び大枠での管理を行っている。（当方注‥山田部長は建設部門技術士、石井氏は建築士。）
（2）（当方より、工営内部は設計とコスト積算との部門は分離されているのか質問したのに対し、）組織上は分離している。
（3）また、当方より、石井氏は現在別案件に携わっているようだが本件落着を第一と考えて尽力願いたい旨申し入れたところ、先方了承。
以上
コンサルタント会社のわび状
国後島緊急避難所建設関連業務に係るお詫び
平成11年12月28日
支援委員会事務局長 末澤昌二 様
日本工営株式会社 代表取締役社長 中禮俊則
拝啓 寒冷の候、貴委員会ますますご清栄の段、お慶び申し上げます。また、日頃は格段のお引き立てをいただき、まことにありがとうございます。
このたび、貴委員会より契約頂きました国後島緊急避難所建設関連業務におきまして、貴委員会始め関係方面に多大なご迷惑をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。
日頃より業務情報の機密性について教育して参りましたが、事情の如何を問わず工事入札以前に関連情報を外部に漏らしたことに関し深くお詫び申し上げます。
今後は再びこのような不始末を繰り返さないよう、固くお誓い申し上げるとともに、一層社内教育を徹底させる所存であります。何卒ご寛容のほどお願い申し上げます。
敬具