国後島桟橋・鈴木議員に工事受注の礼=贈賄側の島田社長100万円提供時、長官室で
2002年8月5日・「しんぶん赤旗」報道
衆院議員鈴木宗男容疑者(54)による受託収賄事件で、贈賄側(時効)の有力後援企業「島田建設」(北海道網走市)の島田光雄社長(56)が1998年3月、同容疑者に100万円のわいろを提供した際、北方支援事業のひとつだった国後島の桟橋改修工事を受注できた礼を述べていたことが4日までに関係者の話で分かりました。
1998年3月に入札され、島田建設など3社共同企業体が落札した同工事をめぐっては、鈴木容疑者が外務省に地元業者を使うよう圧力をかけており、島田社長もこうした同容疑者の“尽力”を認識して、謝意を述べたとみられます。
島田社長は、鈴木容疑者が北海道開発庁長官に就任した後の97年10月、北海道開発局発注の港湾工事を受注できるよう口利きを依頼し、同容疑者に200万円のわいろを提供。その後、98年8月までの間、3回にわたって計400万円を渡した疑いが持たれています。
関係者によると、このうち100万円を提供した98年3月中旬、島田社長は鈴木容疑者を長官室に訪ね、開発局の複数の工事を受注できた礼を述べるとともに、桟橋改修工事の落札についても謝意を伝えました。桟橋改修工事をめぐっては、鈴木容疑者が外務省に圧力を掛け、地元での施工実績が入札条件に付与されたことなどの経過が内部文書で明らかになっています。