鈴木議員を再逮捕=開発局工事絡み・受託収賄容疑
2002年8月2日・「しんぶん赤旗」報道
東京地検特捜部は1日、北海道開発庁長官当時、有力後援企業「島田建設」(北海道網走市)から職務にからみ現金600万円のわいろを受け取った受託収賄容疑で衆院議員鈴木宗男容疑者(54)=あっせん収賄罪で起訴=と、政策秘書多田淳容疑者(50)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=を再逮捕しました。鈴木容疑者をめぐる疑惑は、同開発庁の公共工事を利権にした汚職事件に発展。国会で「政治資金規正法にもとづき適正に処理していた」と証言した同容疑者の偽証の疑いがますます濃くなりました。
調べによると、鈴木容疑者は同庁長官だった97年9月から98年7月までの間、島田建設の島田光雄社長(56)から北海道開発局発注の紋別港しゅんせつ工事や網走港防波堤建設工事などを受注できるよう同局への働き掛けを依頼され、見返りに現金600万円を受領した疑い。現金は、衆院議員会館の事務所で多田容疑者が受け取り、裏金処理していました。
島田社長は100万円単位の現金を4回にわたって提供し、具体的な工事名が記載されたリストを提示。鈴木容疑者はその直後に、開発局幹部に電話をかけたり、直接面会したりして「島田が取りたい、と言っているので力を貸してくれ」などと指示、開発局側は同社が落札できるよう入札前に「受注調整」しました。島田建設は工事9件の落札に成功しました。