鈴木議員・政治資金を自宅購入費に=規正法違反秘書認める・「本人指示」で立件へ
衆院議員の鈴木宗男容疑者(54)=受託収賄容疑で再逮捕=の資金管理団体「21世紀政策研究会」(政策研)をめぐる政治資金規正法違反事件で、逮捕された経理担当の私設秘書・佐藤玲子容疑者(66)が、東京地検特捜部の調べに対し、鈴木容疑者の指示で政治資金収支報告書にうその記載をしたことを認めていることが7日、わかりました。
特捜部は、鈴木容疑者本人が収支報告書の記載内容について具体的に指示していた疑いが強まったとして、規正法違反容疑(虚偽記載)で立件する方針を固めました。
佐藤容疑者らは、政策研の1998年分の収支報告書に約1億円の収入と3600万円の支出を記載しなかったとして逮捕されました。
このうち3600万円は、鈴木容疑者の東京・南青山の自宅土地購入費の一部にあてられていました。佐藤容疑者は当初、容疑を否認していましたが、最近になって鈴木容疑者の指示で3600万円を引き出し、収支報告書にも記載しなかったことを認めたといいます。3600万円は引き出された当日、東京・永田町の鈴木事務所で不動産業者に支払われていました。
また、佐藤容疑者はパーティー券の売り上げ収入約1億円についても、政策秘書の多田淳容疑者(50)=規正法違反容疑で逮捕=の指示で報告書に記載しなかったと供述。政策研の会計責任者で公設第一秘書の宮野明容疑者(54)=同=も、1億円の虚偽記載について、佐藤容疑者から報告を受け、承知していたなどと既に容疑を認めています。