やまりん・盗伐もみ消しで献金?=大森猛議員が新たなムネオ疑惑追及
日本共産党の大森猛議員は10日の衆院決算行政監視委員会で、鈴木宗男容疑者のあっせん収賄事件に関連し、製材会社「やまりん」による盗伐事件の裁判資料も使って、同社と林野庁との癒着や鈴木容疑者との関係について追及しました。
あっせん収賄事件に発展したやまりんによる国有林の盗伐事件は、1998年5月に発覚したもの。同社元常務ら12人と不法伐採を防止すべき営林署の森林官3人の計15人が逮捕された大がかりな事件で、7000本の国有林の盗伐が初公判で明らかにされました。
大森議員は、盗伐事件の裁判資料をもとに上士幌営林署内「366班」でも、1997年9月にやまりんが盗伐した事実を指摘。やまりん幹部が「1997年8月12日ころ、盗伐木を支障木として買い取るという方法で決着をつけた」(冒頭陳述)と証言していることに触れ、「林野庁の行政指導は盗伐木を支障木として買い取らせることか」と追及しました。
さらに大森議員は「決着がつけられた1997年8月12日」の翌日の13日に、やまりん側が中断していた鈴木議員への献金を再開し、鈴木議員の資金管理団体に150万円を献金した事実を指摘。「盗伐が発覚した場合、そのもみ消しを鈴木議員に頼むのは業界の通説といわれている。この献金も盗伐もみ消しの『謝礼』ではないか」と追及。やまりんへの天下りや接待問題を含め、新たな鈴木疑惑ともいえる「盗伐もみ消し疑惑」についての全面調査を求めました。
武部農水相は「厳正に進めなければならないという強い決意を持っている」と答えました。
(2002年7月11日付「しんぶん赤旗」より)