ムネオ議員・林野庁に執ような圧力=「やまりん」関連会社の落札辞退回避狙い
鈴木宗男衆院議員(自民党離党)のあっせん収賄疑惑をめぐり、鈴木氏が林野庁に対する口利きの謝礼として後援企業「やまりん」から現金約500万円を受領する前の1998年6月ごろ、同社の関連会社の落札辞退などを回避できるよう、複数回にわたって同庁幹部に圧力を掛けていたことが16日までに関係者の話で分かりました。
鈴木氏が執ように林野庁に対して影響力を行使していたわけで、東京地検特捜部も関係者から事情聴取を進めています。
関係者によると、やまりんは98年5月29日、国有林の不法伐採が発覚したことを受け、樹木の公売など林野庁関連の入札参加を自粛しました。
このころ、やまりんの関連会社が公売の入札に参加するとの情報が林野庁に伝わり、当時の島村宜伸農相は「関連会社も謹慎すべきだ」として、同庁幹部に入札辞退を申し入れるよう指示。「コマバ」(北海道十勝管内音更町)「天倉林業」(帯広市)の関連2社は同年6月17日の公売の入札で落札したものの、結局契約を辞退しました。
同時期、北海道・沖縄開発庁長官だった鈴木氏は、林野庁幹部に対し「どうにかならないのか」などと、辞退を回避できるよう要請。幹部は働き掛けを受けたことを島村農相に報告しました。
島村農相は「この件は大臣の直轄事項なので、大臣と直接交渉するよう伝えて、要請を拒否するように」と幹部に指示しました。
鈴木議員は再び、関連会社が不利益を被らないよう幹部に要請しましたが、幹部は拒否したといいいます。