鈴木氏後援企業を捜索=「開発研」めぐる政治資金規制法違反事件で
鈴木宗男衆院議員(自民党離党)の政治団体「北海道開発研究会」(開発研、解散)をめぐる政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は7日、同法違反容疑で建設会社「島田建設」(北海道網走市)と道路工事会社「日栄興業」(東京都品川区)を家宅捜索しました。両社は鈴木氏の有力後援企業で、開発研に多額の裏献金をしていた疑いがあり、特捜部は同氏をめぐる不透明な資金の流れの全容解明を進めています。
同事件では、鈴木氏の公設秘書で開発研の会計責任者宮野明被告(54)=偽計業務妨害罪で起訴=が、2000年3月までの3年間の収入3億円超を収支報告書に記載していなかった疑いが持たれています。特捜部は先月23日、鈴木氏の都内の自宅や事務所を捜索しました。
鈴木氏の資金管理団体「21世紀政策研究会」の収支報告書によると、島田建設は2000年までの6年間にパーティー券を含む530万円を献金。1998年3月には、北方4島支援事業の国後(くなしり)島桟橋改修工事を落札したほか、同氏の元私設秘書の給与を18年間、負担していたことも判明しています。
日栄興業は、98年までの4年間に21世紀研に95万円を献金。また、2000年までの約6年間にわたり、鈴木氏のコンゴ人私設秘書ムウェテ・ムルアカ氏の給与約1500万円を負担していた疑惑があります。
民間信用調査会社によると、島田建設は50年設立で従業員約150人。港湾土木などの公共工事を中心に、01年度の売り上げは約79億円。日栄興業は65年設立で従業員10人。日本道路公団などからの受注を中心に、01年9月期の売り上げは13億3000万円。