鈴木議員ゼネコン後援会「宗建会」・地元公共事業の8割=緒方靖夫議員が追及
日本共産党の緒方靖夫議員は27日の参院予算委員会で、鈴木宗男衆院議員(自民党を離党)の後援団体に加盟するゼネコンが、北海道の釧路・根室管内で発注される公共事業を優先的に受注し、鈴木氏に多額の献金をしていると告発しました。
同団体は、鈴木議員の地元選挙区の釧路・根室管内に出先の事業所を持つ大手ゼネコンなど62社で構成する「宗建会(そうけんかい)」。鈴木議員が北海道開発庁長官に就任した直前の1997年8月に結成され、活動目的を「鈴木宗男氏の政治活動を全面的に後援」(会則)するとし、土木建築、舗装、港湾の各企業が名を連ねています。
緒方氏は、2001年度に釧路開発建設部の港湾建設事務所が発注した1億円以上の工事のうち、8割を「宗建会」会員ゼネコンが受注していることを指摘。このうち釧路西港工事の関連事業では入札参加業者がすべて「宗建会」会員だったという例や、予定価格とほぼ同額の99%で工事を落札している例を示し、「『宗建会』は鈴木氏と地元建設業者による利権談合組織ではないか」と追及しました。
扇千景国土交通相は「宗建会」について「いま初めて存在を知ったので改めて調べる」と答弁しました。
緒方氏はさらに、「宗建会」62社中36社の鈴木氏への献金が、1997年からの4年間で約3500万円にのぼる事実を示し、野党四党が国会に提出している公共事業受注企業からの献金禁止法案について見解をただしました。小泉純一郎首相は「企業献金が全面的に悪とは思っていないが、一定の制限がされてしかるべきだ」とのべるとともに、「いままでよりも一歩踏みこんだ対応が必要。野党の案を拝見して議論するのはやぶさかではない」と答えました。
宗建会役員企業と献金額(97〜2000年)
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(「しんぶん赤旗」2002年5月28日付より)