「口利き料」も入金・休眠団体に裏金3年で3億円

　政治資金規正法違反で摘発された鈴木宗男衆院議員（自民党離党）の政治団体「北海道開発研究会」（昨年1月解散）口座には、鈴木氏の公設秘書、宮野明被告（54）＝偽計業務妨害罪で起訴＝らが公共工事で受注業者から徴収した「口利き料」の一部も振り込まれていたことが24日わかりました。

　入金額は年間最大約1億円に上り、同団体解散直前の2000年までの3年間では、総額3億円超にも達していたことが判明。休眠状態の同団体が不透明資金の受け皿として利用されていた実態が明らかになりました。

　調べなどによると、口座にはかなり古い時期から収支報告書に記載されない入金が頻繁にあり、総額は年間3000万円から約1億円。宮野被告は北海道や市町村発注の公共工事を中心に、特定業者への受注を働き掛ける口利き工作をおこない、工事を落札した場合、謝礼として受注額の3〜5％の口利き料を集めていたと関係者は指摘しています。同被告は業者側に「この工事を取らせてやるから」などと持ち掛け、強引に献金を要求。後押しした業者が工事を受注できなかった場合には、役所の担当者を怒鳴りつけるなどしていました。

ツイート