ムネオハウス・村井建設も資格なし=偽装入札は明らかと紙智子参院議員が追及
「ムネオハウス」(国後島緊急避難所兼宿泊施設)の入札説明会参加6社のうち、外務省が入札参加資格があったとしてきた村井建設も十分な施工実績がなく、資格がなかったことが22日の参院沖縄北方特別委員会で明らかになりました。日本共産党の紙智子議員の追及に同省が答弁したもの。
この問題では、鈴木宗男衆院議員が外務省に圧力をかけ、同氏の後援企業である渡辺建設工業、犬飼工務店2社のJV(共同企業体)しか入札できないようにした疑惑が明らかになっていますが、同省が入札参加資格のない企業をあるように見せかける偽装工作をおこなっていた疑いがいっそう強まりました。
外務省は村井建設について、過去十年間、根室管内で「ムネオハウス」と「同種または類似工事」の施工実績があり、入札参加資格があったと強弁していました。
紙氏は「ムネオハウス」の受注額が4億1700万円にのぼっていることをふまえ、村井建設について、施工場所、受注額など施工実績を具体的に明らかにするよう迫りました。
これにたいし、外務省の斎藤泰雄・欧州局長は、同社の施工実績が、元請け単体工事では、受注額約1億2000万円の道営住宅、約1億7000万円の特別借受宿舎の建設にすぎず、JV元請けでも約1億5000万円の高等養護学校、約2億円の警察署庁舎の建設実績があるにすぎないことを明らかにしました。
「ムネオハウス」と比べ、はるかに規模の小さい工事ばかり。同種、類似工事の施工実績を持っていないことが明らかになりました。
紙氏は「入札は形式的、偽装的」と指摘しました。
(「しんぶん赤旗」3月23日付より)