秘密会談・外務省局長の同席認める=松本議員に川口外相が答弁
川口順子外相は20日の衆院外務委員会で、日本共産党の志位和夫委員長が明らかにした鈴木宗男議員とロシア外務次官の秘密会談(昨年3月5日)について、この会合が開かれた事実を認めました。その上で、同会談に外務省の東郷和彦欧州局長(当時)が同席していたことについて、「政府の公的立場で出席したとは承知していないが、どういう経緯で出席したか聞いてみたい」とのべ、東郷氏から事情を聞く考えを表明しました。松本善明議員の質問に答えたもの。
松本氏は、鈴木議員の会談とは別に正式に開かれた昨年3月5日の日露専門家協議で、政府の立場に沿った「四島返還」を主張した加藤良三外務審議官(当時)が、日ロ首脳会談(3月25日)に先立つ3月19日の専門家協議では責任者から外され、代わって東郷欧州局長が交渉の当事者になったという事実を指摘。「東郷局長は、国の方針と違う『二島先行返還』論を唱える鈴木議員とロシア外務次官の会談に同席した人物で、日本の主権を放棄する立場で二元外交が進められたら大変なことだ」とのべ、鈴木議員の会談記録に書かれた経過についての調査を求めました。川口外相は、会談記録の内容については「出所不明の文書であり調査は考えていない」と答弁。松本氏は、鈴木議員と東郷氏、会談記録を所有していたとされる佐藤優・前国際情報局主任分析官の証人喚問を要求しました。
(「しんぶん赤旗」3月21日付より)