「北方四島」事業受注業者に消費税分2億6千万円＝支援委が不要知りながら支払い・木島日出夫議員が質問

　「北方四島」支援事業の発注者である支援委員会事務局が、法律上支払う必要がないと知りながら、消費税分を契約代金に加えて受注業者に支払っていたことが、5日の衆院予算委員会で明らかになりました。日本共産党の木島日出夫議員の質問に、外務省が認めたもので、小泉純一郎首相は「よく調査する」と約束しました。

＜首相「よく調査する」＞

外務省は4日発表した報告書で、支援委事務局が「当然消費税を支払うべきものと理解」していたと明記していましたが、その矛盾が明らかになりました。

　木島氏は外務省提出の資料で、契約者の三井物産に支払われた国後島のディーゼル発電施設の消費税額が約9962万円にのぼることを指摘。97年度から2000年度までの「北方四島」支援事業の八十四件では、消費税の総額が約2億6842万円になることを明らかにしました。

　木島氏は「支援委事務局から『北方四島』での工事請負契約などに消費税が課税されるかどうかの照会はあったか」と国税庁に質問。村上喜堂課税部長は「1996年9月20日に建設工事についての照会を受け、課税対象にならないと回答した」と答弁しました。

　木島氏が外務省にこの事実を確認すると、斎藤泰雄欧州局長は「支援委事務局が国税庁に『北方四島』支援事業に消費税が課税されるかどうか、照会していたことは確認した。なぜ是正されなかったか分からない」と答えました。木島氏は「2億円以上の国費が食い物になっていた」とのべ、支援委事務局の会計のずさんさを批判しました。

ツイート