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NGOの大西氏が参考人として出席=鈴木議員が排除圧力と明言

2002年3月4日・参院予算委

 参院予算委員会は四日、アフガニスタン復興支援国際会議への参加を拒否されたNGO(非政府組織)「ピースウィンズ・ジャパン」統括責任者の大西健丞氏と国際協力NGOセンター船戸良隆理事長を招致し、NGO問題に関する参考人質疑をおこないました。このなかで大西氏は、参加拒否の経緯について自民党の鈴木宗男衆院議員の圧力があったことを明言しました。日本共産党の宮本岳志議員らの質問に答えたもの。

 大西氏は、外務省の重家俊範中東アフリカ局長が1月19日夕、電話で「鈴木さんが18日の朝日新聞の(「お上の言うことはあまり信用しない」と述べた)『ひと』欄を見てたいへん怒っている。そういうけしからん団体は出席させるなといっている。鈴木さんに謝りの電話を入れてくれないか」と述べた事実を明らかにしました。

 宮本氏は、会議へのNGOの参加決定で「特定の議員の主張に従ったことはない」としている1月28日の政府見解と、大西氏の発言との食い違いをただしました。

 これにたいし、大西氏は「(政府見解は)私の認識している事実と違う」と述べました。

 宮本氏はまた、2000年3月、外務省がモザンビークの洪水災害に派遣を計画していた国際緊急援助隊・医療チームが鈴木宗男議員の「慎重に」との一言で解散させられた問題について質問。大西氏は「当事者の方からメールをもらい、つぶさに状況を説明していただいた」と述べ、鈴木氏がこの問題でも外務省に圧力をかけていたことを認めました。

<携帯に突然の電話鈴木氏にどなられた 大西氏>

 「この国の慣行としてまかり通っている」――。非政府組織(NGO)「ピースウィンズ・ジャパン」統括責任者の大西健丞氏は4日、参院予算委員会の参考人質疑で、自民党の鈴木宗男衆院議員による外務省への影響力についてこう表現し、政治家と官僚とのゆがんだ関係を批判しました。

 大西氏は昨年末から今年1月にかけて自分や同NGOスタッフが鈴木議員の事務所を計4回訪れた経緯を説明。

 このうち最初の面会(昨年12月13日)のきっかけは、外務省予算の支出に横やりを入れたとされる鈴木氏が、経過が報道されたのは大西氏のせいだと腹を立て、大西氏の携帯に突然かけた電話でした。その電話の模様を大西氏は「『お前はマスコミにちゃんとレクチャーをしているのか』と三十秒ぐらい怒鳴られた。そのあと、『ちゃんと説明しに来い』と怒鳴られた」と紹介。これについて鈴木議員は、「私のほうから呼んだという事実は一回もない」(2月20日の衆院予算委員会)と述べています。

 2、3回目の面会については、外務省から「(鈴木事務所に)とにかく来てくれ」といわれ、「望んで行ったわけではない」が、同省職員の同席の上で鈴木氏と会ったと述べました。

 また、田中真紀子前外相と鈴木氏の「どちらがうそつきか」と問われた大西氏は、「私を守ってくれたのは田中前外相だけ」と答えました。

(「しんぶん赤旗」3月5日付)

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