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モザンビークへ出発直前の緊急援助隊=鈴木氏の一言で解散

2002年3月4日・「しんぶん赤旗」報道

 2000年3月、外務省がアフリカ・モザンビークの洪水災害に国際緊急援助隊・医療チームを派遣しようとしたところ、出発直前に“おうかがい”をたてた鈴木宗男・自民党総務局長(当時)のひとことで、成田空港に集まった隊員もいたのに急きょ、隊を解散させていたことが本紙の調べでわかりました。本紙の取材にたいし、外務省担当者は鈴木氏の発言で計画が変更されたことを認めました。

<お伺いたてたら「慎重に」と外務省担当者>

 外務省担当者は、「鈴木議員はモザンビーク共和国議員連盟の会長で、外務省で何か決めるときも発表前に報告しないと『顔をつぶした』と怒る。緊急援助隊の件は、緊急にこちらで計画を立て報告したところ、なぜか『慎重に』といわれた。そのひとことをどう考えたらいいか省内で議論して、計画を急きょ変更した。関係者には大変迷惑をかけてしまった」と語っています。

 緊急援助隊は、災害被災国の要請をうけ、外務省が命令し、国際協力事業団(JICA)が派遣するもの。隊は、あらかじめ登録された医師や看護婦、JICA職員などでそのつど個人の事情に応じて編成されます。モザンビーク政府からは同年3月6日に洪水災害にたいする医療チーム派遣の要請がありました。

 外務省とJICAは、これを受けて緊急に7日出発の予定で、隊を編成。すでに成田空港に着いて待機していた人もいました。JICA事務局員が参加予定の隊員に、中止は鈴木議員の意向だという「ニュアンスのことをいった」(同広報課)といいます。

 その後、「慎重に」という鈴木議員の“指示”にそって、外務省は別に先遣隊を3月9日に派遣、さらに一週間後の同16日に別途編成された本隊を派遣しました。

 この問題については、4日の参院予算委員会に参考人として出席するNGO(非政府組織)「ピースウィンズ・ジャパン」統括責任者の大西健丞氏も、テレビのインタビューで、鈴木議員が「自分のエゴで中止にさせた」と発言していました。

 鈴木宗男事務所は「そうした事実はない」とコメントしています。

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