「ムネオ・ハウス」外務省文書の「秘 無期限」印=「機密費文書」と同じ・志位委員長が指摘
日本共産党の志位和夫委員長は、25日に収録されたCS放送・朝日ニュースターの番組で、「ムネオ・ハウス」の入札関与疑惑で政府が存在を認めた外務省の内部文書と、昨年三月に日本共産党が機密費問題で国会に提出した文書に同一の印が押してあり、信ぴょう性を裏付けるものとなったと指摘しました。
志位氏が指摘した機密費の文書は、昨年3月16日の参院予算委員会で日本共産党の緒方靖夫議員が提出したもので、1989年のアルシュ・サミットの際に、官邸からサミット参加者に機密費から渡された「せんべつ」リスト。福田康夫官房長官は「内閣官房の資料ではない」と否定、河野洋平外相(当時)も「今ここで確認できない」と答弁した経緯があります。
機密費文書は、外務省経済局サミット準備室の作成した同行リストに当時の塩川正十郎官房長官(現財務相)秘書がチェックした金額(万単位)を記載。外務省から官邸に上納された機密費が官僚への「せんべつ」に使われていたことを示すものでした。当時のサミット準備室長は機密費流用事件で公判中の松尾克俊被告。
この機密費文書には、「ムネオ・ハウス」に関する内部文書と同じ「秘 無期限」の印が、文書右肩に押されています。志位氏は、両文書の印が「まったく同じだ」と指摘し、「『ムネオ・ハウス』の方の文書は、確かな文書だと認めたわけで、そちらが本物だというのなら、機密費の文書も本物だということになってくる」とのべました。
志位氏は、「外務省の腐敗問題の発端は機密費問題だった。外務省の一番奥深いところをむしばんでいる元凶だ。そういうことを含めて外務省の体質、機密費問題の腐敗した実態の徹底究明をする必要がある。鈴木疑惑の究明と一体に、外務省の腐敗体質にメスをいれなければならない」と強調しました。
(「しんぶん赤旗」2002年2月26日付より)