2012年11月15日 第181回 臨時国会 議院運営委員会 【705】 - 討論
議院運営委員会で議員歳費2割削減法案に賛成討論
2012年11月15日、佐々木憲昭議員は、議院運営委員会で、議員歳費2割削減法案に賛成討論をしました。
議事録
○高木委員長 次に、本日付託となりました渡辺周君外四名提出、国会議員の歳費及び期末手当の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案、渡辺周君外六名提出、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律及び裁判官弾劾法の一部を改正する法律案の両法律案を議題といたします。
提出者から趣旨の説明を聴取いたします。渡辺周君。
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○渡辺(周)議員 ただいま議題となりました国会議員の歳費及び期末手当の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、民主党・無所属クラブ・国民新党を代表して、その提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。
本法律案は、我が国の財政状況や国民世論等を踏まえ、政治家みずから身を切る姿勢を示すことが求められていることから、本年4月に制定された国会議員の歳費及び期末手当の臨時特例に関する法律を改正し、国会議員の定数削減による歳出の削減の状況等を勘案し別に法律で定める日までの間、各議院の議長、副議長及び議員の受ける歳費及び期末手当をおのおの20%減額するものであります。
以上が、本法律案の趣旨及び内容であります。
次に、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律及び裁判官弾劾法の一部を改正する法律案につきまして、民主党・無所属クラブ・国民新党、公明党及び日本共産党を代表して、その提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。
本法律案は、我が国の財政状況や国民世論等を踏まえ、政治家みずから身を切る姿勢を示すことが求められていることから、各議院の役員等に支給される議会雑費等を廃止するものであります。
また、今国会の分の議会雑費等につきましては、国庫への自主返納ができることとしております。
以上が、本法律案の趣旨及び内容であります。
何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○高木委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
これより質疑に入るのでありますが、質疑の申し出がありません。
これより両案を一括して討論に入ります。
討論の申し出がありますので、これを許します。高木毅君。
○高木(毅)委員 自由民主党の高木毅でございます。
私は、ただいま議題となりました国会議員の歳費及び期末手当の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案及び国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律及び裁判官弾劾法の一部を改正する法律案について発言を申し上げます。
前者の法案をいわゆる国会議員歳費削減、後者の法案をいわゆる委員長手当の廃止というふうに呼ばせていただきます。
そもそも、本二法案につきましては、きのうの党首討論でわかるように、いよいよ、あすまさに解散をしようかというようなときに、けさになって唐突に出されたものでありまして、十分な議論をする間もなく、しかも、本日の本会議で採決をしようというようなことが与党から諮られたわけでございます。
私は、しっかりとした議論をしてなすべきことだというふうに思います。
特に、どちらの法案につきましても、議員全ての身分あるいはまた身分保障ということにかかわる問題でありますから、十分な審議が必要だと考えておりまして、両案とも、実は、付託することには賛成しかねたわけでございますが、しかし、昨日の党首討論の状況、そして、1日も早く議員定数は削減しなきゃならない、それまでの間、議員歳費を2割削減するということについては、これは万やむなしと考えて、私どもは賛成するということにいたしました。
しかし、特にこの委員長手当の方の法案につきましては、まさに、こういった法案の性格上、議運の理事メンバーが、いわゆる水面下と申しましょうか、そういったところでしっかりと議論をして、そして、どの党もが納得をして、いわば委員長提案という形で本来出されるべきものであり、そういう手順を全く踏まずに、実は、昨日の与党、野党筆頭間でもそんな話は、まあ、出したいという気持ちはあるようには思いましたけれども、それを出すということは全く言うことなく、けさになって唐突として出されたわけであります。
ですから、まず、この法案の提出の仕方、そして、この委員会に至るまでの過程について、私は、強く抗議を申し上げたいというふうに存じます。
私どもは、決して、この委員長手当を廃止することについて反対をしているというわけではございませんが、もし本当に民主党の皆さん方がそのように思うのであったら、私は、この際、3年前にさかのぼって返納するというぐらいの気持ちを持ってこの法律を出していただきたかった、そのような思いもあります。
先ほども申し上げたとおり、いよいよあすにでももう解散しようかというこの期に及んで、こういった法案を合意のないまま出してきて、そして合意のないままこの委員会で採決でもって法案の付託をする、そして採決をするということについては、強く抗議をするものであります。
以上、両法案について、私ども自民党の考え方を申し述べました。
前者の方につきましては、万やむなく、この状況を考えて賛成いたしますし、後者の方の法案、委員長手当の法案につきましては、付託すること自体反対でございますが、残念ながら議題になりますが、反対で我が党は態度を表明させていただくところでございます。
以上です。
○高木委員長 佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。
今日の厳しい経済状況下における国民生活の実情に鑑み、議員歳費2割削減法案に、賛成の態度をとるものといたします。
ただし、消費税増税のために身を切ると称して、定数削減を求めたり、それが実現するまでの間歳費カットをするという考え方、そういうやり方にくみするものではありません。定数削減は、民意を切り捨てるものであり、議会制民主主義の土台を掘り崩すものだからであります。
もともと、復興のためという理由、これはどこに行ったのでしょうか。また、歳費については、本来、議員のあり方の議論を踏まえて取り扱うべきものでございます。このことを指摘しておきます。
また、委員長手当の廃止法案については、我が党は一貫してその廃止を求めてきたものであり、その課題を実現するものでありますので、賛成をいたします。
以上です。
○高木委員長 服部良一君。
○服部委員 社民党の服部良一です。
歳費の削減に反対する立場から討論をいたします。
社民党は、消費税増税に反対であります。また、議員定数、とりわけ比例定数の削減にも反対であります。
したがって、消費税増税と比例定数削減のために、それを前提として歳費を削減するという発想そのものに反対です。
国会のあり方に関する問題は、少数会派も含めた全ての会派で丁寧な議論をすべきであって、こんな選挙対策のパフォーマンスみたいなやり方には賛成できません。
以上です。
○高木委員長 これにて討論は終局いたしました。
これより採決に入ります。
まず、渡辺周君外四名提出の国会議員の歳費及び期末手当の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
○高木委員長 挙手多数。よって、本案は可決すべきものと決定いたしました。
次に、本法律案は、本日の本会議において緊急上程するに賛成の諸君の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
○高木委員長 挙手多数。よって、そのように決定いたしました。
次に、渡辺周君外六名提出の国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律及び裁判官弾劾法の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
○高木委員長 挙手多数。よって、本案は可決すべきものと決定いたしました。
次に、本法律案は、本日の本会議において緊急上程するに賛成の諸君の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
○高木委員長 挙手多数。よって、そのように決定いたしました。
お諮りいたします。
ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。