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その他

2009年06月19日 第171回 通常国会 議院運営委員会 【529】 - 発言

参院否決の3法案を衆院で再議決する動議に反対

 2009年6月19日、与党は議院運営委員会で、この日の参院本会議で否決された「海賊対処」派兵新法案など3法案を衆院本会議で再議決すべきだとの動議を提出し、自民、公明の賛成多数で決めました。採決に先立ち、佐々木憲昭議員は、与党の動議に厳しく反対しました。

 佐々木議員は、憲法が衆参両院での可決を法律成立の原則としていると指摘。参院で否決されたか審議継続中の法案については、「衆院は参院の意思を尊重し、慎重に対応すべきだ」と主張しました。その上で、参院で野党が多数議席を占め、いわゆる「ねじれ国会」の状態になって以来、政府・与党はすでに計6回(福田康夫内閣、麻生太郎内閣で各3回)もの再議決を強行してきたと指摘。しかも今回は1日で3法案もの再議決をするという「前代未聞の暴挙」であり、「到底容認できるものではない」と批判しました。
 佐々木議員は、今回再議決される法案は、いずれもきわめて重大な内容を含む法案だと指摘しました。その上で「やり方からみても内容からいっても、3法案の再議決を議題とする動議には反対だ」と強調しました。

議事録

○佐々木(憲)委員 参議院で否決された海賊対処法案等三案を衆議院で再議決する動議を議題とすることに反対する意見表明を行います。

 憲法59条1項は、法律は衆参両院で可決したときに成立することを原則としております。それは、衆参両院で慎重に議論することによって審議を深め、その問題点を国民の前に明らかにすることを保障し、同時に、選挙の方法や時期が異なる両院で審議することにより、国民の意思を多元的に反映させようとする精神に立っているからであります。
 したがって、衆議院で可決したものについて参議院がそれと異なる議決をしたとき、あるいは60日を過ぎても審議が継続されている法案については、衆議院は参議院の意思をできるだけ尊重し、あくまでも慎重に対応すべきであります。
 ところが、政府・与党は、参議院の意思を一顧だにせず、衆議院で直ちに再議決をして法案成立を図るという極めて乱暴なやり方を繰り返してきました。
 参議院で与野党が逆転して以降、福田内閣で3回、麻生内閣で3回、計6回の再議決が与党によって強行されました。しかも、今回は、たった1日で3つの法案を再議決しようとしているのであります。このような前代未聞の暴挙は、到底容認できるものではありません。

 与党が再議決を強行しようとしている3つの法案は、それぞれ極めて重大な内容を含んでおります。
 海賊対処法は、自衛隊の海外派兵を拡大するものです。
 租税特別措置法は、緊急に求められている中小企業対策よりも大企業優遇を優先するものとなっています。
 国民年金改正法案について言えば、基礎年金の国庫負担割合を今の3分の1から2分の1に引き上げるのは当然ですが、財源確保と称して3年後の消費税増税をねらうという重大な問題があります。

 以上、やり方から見ても、内容から見ても、3つの法案の再議決を議題とする動議に反対だということを述べまして、意見表明といたします。

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